2012年11月11日
米軍事予算の大幅削減? 米軍はもう衰退?
大統領選の終わった米国では、これから「財政の崖」に向けて大統領と議会のバトルが始まる。もし財政赤字の削減を実現できないと、政府歳出は有無を言わせず強制的に削減されることになっていて、その中では国防費が9%強、550億ドルも削減されてしまうことが問題となっている。
「もう世界最強の米軍も終わり。あとはサビるだけ」というわけだ。
どうもおかしい、どうせマスコミは大げさに吹いているのだろうと思って数字を調べてみると、案の定そうだった。
まず米国の国防予算は9月11日集団テロ事件前の2000年に比べると、2012年度予算は70%も多い、約5306億ドルになっている。そしてイラク、アフガニスタンでの戦費はこれとは別枠だ。2013年度の予算では、その戦費別枠分は約500億ドル。
つまり、たとえ予算の強制削減ということになっても、「新しい軍艦も、新しい戦闘機も作れない」という状況にはならない。アメリカの空母が燃料切れで、洋上で漂うということも起こらないだろう。
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