ロシア旬報第2号 旧ソ連諸国の動向 2019年10月から2020年1月
(旧ソ連圏には計13年間勤務したが、今でもロシア語、英語のニュース、論評を毎日読んで、自分でデータバンクを作っている。それをベースに四半期ごとに若手の専門家の参加を得て勉強会を開いている。そのデータバンクを旬報として、簡単なコメントつきで公開することにした。あと何年できるかわからないが、お役に立てば幸い。日付は新しい順に並べてあるが、乱れているところもある。情報源として、IとかKとかの略号があるが、これはイズベスチヤとコメルサント等の略。何もないものはwww.centrasia.ruあるいは日経の記事である)
旧ソ連諸国(バルト諸国を除く)とロシアの関係については、外交篇も参照願いたい。ここでは、旧ソ連諸国自体の情勢、外交を中心に特筆点を列挙する。
1.ウクライナ
1)ゼレンスキー大統領の支持率はやや落ちたが、二枚舌を使わず真摯な印象を与え、腐敗していないと見られているのが幸いしているのだろう。まだ賞味期限は切れていない。東ウクライナ問題での譲歩を嫌う右翼も、ゼレンスキー大統領を毛嫌いしているが、実力行使には出ようとしない。それだけの気概はなく、多分カネとポストで懐柔されているのだろう。西側からの投資が増えているせいか、経済は3%に成長率を上げており、雰囲気は悪くないはずだ。
2)東ウクライナのロシア勢力支配地域では、特産の石炭、鉄鋼は相変わらずアフメートフ等ウクライナの寡占資本家の支配下にあるだろう。彼らはロシアの力の機関とも結託しつつ、産物をロシア領経由で「ロシア産」としてウクライナや第三国に輸出するルートを確立している。一方、ロシアは希望者にはロシア旅券を交付する姿勢を示しているが、希望者が殺到する気配は見られない。昨年11月で申請者は5万人に達し、うち3万1千が旅券を受領している(姿勢が示されて以来、半年)。東ウクライナの住人はロシア語を日常に用いつつも、ロシアとの併合は望まない者が多数派のようである。
そのあたり、昨年8月29日付のMoscow TimesはベルリンのCenter for East European and International Studies(ZOiS)の電話世論調査を引用して、次の点を報じていた。
「東ウクライナのロシア支配地域で、ロシアへの併合を望む者は18、3%。「ウクライナ」への帰属意識を持つ者が過半数なのであり、そうであれば国連やOSCE主宰で住民投票を行えば、40%程度は無条件でのウクライナへの復帰、31%は自治権拡大つきの復帰を選択するだろう」。
3)東ウクライナをめぐっては、ゼレンスキー大統領は米EUの外交的な支援に期待することができなくなっている。EUはもともと対ロ宥和が本音だし、トランプは政敵バイデンの不法行為を証明する資料をウクライナ政府が渡さないことを根に持って、ウクライナを放り出そうとしている。だからロシアにとっては、東ウクライナを併合するチャンスなのだが、プーチンはそうしない。ポロシェンコ前大統領とも電話連絡を維持していたし、ゼレンスキー大統領とはその就任以来、すでに数回会談し、両者気が合ったと言われている。プーチンはゼレンスキーが率直で、かつ二枚舌を弄さないところを評価しているのだろうし、それ以上に東ウクライナ併合のコストをよく認識しているのだろう。前記のように住民がロシアとの併合を望んでいるわけでもなく、年金・医療費等の負担は莫大、しかも西側から制裁を強化されるからである。だから、対ロ宥和を志すトランプに制裁解除の望みをかけつつ、東ウクライナは当面前向きに解決を探っていく姿勢でいる。
だからプーチンは、既に100名近くの戦争捕虜交換に応じ、東ウクライナの対立の前線では、ゼレンスキーの呼びかけに答えて兵力を(互いに)後退させている。そして12月末には、「ウクライナ経由のガス・パイプラインで天然ガスを欧州に輸出する」契約の継続に合意した。これはウクライナに莫大な通過料収入を生むものなのだが、ロシアは敵性国ウクライナを通過することを嫌い、バルト海経由のパイプライン「ノルト・ストリーム2号線」を建設。ウクライナを干し上げる作戦でいたのが、トランプ米国がドイツたたきのためにノルト・ストリーム2号線建設を妨害。完成は1年ほどずれ込む見通しとなったところで、ロシアが譲って12月末の劇的な合意となったのである。
更に1月末モスクワでは、ウクライナとの交渉で強硬派と目されたスルコフを大統領特別代表から引っ込めて、コーザク大統領府副長官を後釜に据えるという情報が流された。コーザクは経済を重視して、東ウクライナ問題では柔軟な解決を志向する人物なのである。
当面、4月に予定されるウクライナ・ロシア・ドイツ・フランス首脳会談(この組み合わせの第1回会談は2014年6月、ノルマンディー上陸作戦70周年の際に行われているので、ウクライナをめぐる「ノルマンディー会談」と呼ばれる)で、話がどこまで進むかが焦点となる。
2.ベラルーシ
ベラルーシについては、「旬報2 外交」に付け加えることはない。
3.モルドヴァ
モルドヴァは、経済規模が小さいために、利権の奪い合いが著しい。政争も利権闘争と深く結びついていて、親EUを標榜する勢力だから信用できる、ということにはならない。例えば6月に米・EU・ロシアが力を合わせて追い出したプラホトニュクという利権屋兼政治家は、カネと暴力でモルドヴァの政治・司法・警察を支配していたが、当初は親EUを標榜してEUの歓心を買っていたのである。実体はルーマニアの諜報機関と裏で結びついているだけであることを認識したEUは米国、ロシアとともに、昨年6月彼を国外に追い出し、真正の親EU派Sandu首相(女性)と政党連合ACUMを通じて政権に参画していたのだが、11月には親ロシアのドドン大統領が首相をいびり出して、首相、外相、国防相等主要ポストを自身の社会党で独占するに至った。今年11月の大統領選が、当面の天下分け目の戦いとなるだろう。
4.中央アジア
1)中央アジア首脳会合
中央アジア5か国は10月29日、タシケントで首脳会合を開いた。ロシアを刺激しないために、「首脳会談」という名称は用いず、ASEANのような機構整備も行わない。それでも、5か国がまとまって見せることで、ロシアや中国に対しての立場を少しでも強いものにしようという目論見である。
2002年頃まではOCAСとして首脳会議を開いていたのだが、これにロシアが強引に「加盟」したことで、雲散霧消(ロシアは、自分が音頭を取る「ユーラシア経済連合」に吸収しようとしたのである)、2018年3月に現在の形で復活していたものである。従って、「集まることに意義がある」。
そしてこの会合のイニシャティブをウズベキスタンが一貫して取っていることも、筆者には感銘深いものがある。2002年から04年同国で大使をしていた間に筆者がウズベキスタン政府に説いていたのは、ASEANのように地域諸国でゆるい結合を作ることが外交上の立場を強化する上で有用だということであったからで、当時日本の外務省関係者が力を合わせて作り上げた「中央アジア+日本」フォーラム(外相会議等)も、同様の目論見で設けられたものであるからである。現在この「中央アジア+X」という会談方式には米国、EU、韓国等々も倣っている。
2)ロシアの拡張志向
1991年のソ連崩壊時に比べれば格段の経済力をつけてきたロシアは、失地回復の動きを強めている。詳しくは「ロシア旬報2号 外交」篇を参照願いたいのだが、ここではロシアへの出稼ぎの問題に触れておこう。筆者が昨年11月モスクワでタクシーに乗った時、タジク人の運転手が「この頃ロシアに出稼ぎに来たい者が減っている。ルーブルのレートが下がったので、本国に仕送りしても目減りして。米国に行きたいものが増えている」と言ったので認識したのだが、昨年4月12日付コメルサント紙が「出稼ぎの流入がソ連崩壊以後最低となり、流出数は2018年17%増加した」と報じていた。
そして例えば、ロシアからタジキスタンへの仕送りの金額はドル換算では急減しているのである。12月25日付Centrasiaによれば、これは2013年42億ドルのピークに達した後、2016年には19億ドルに急落して、17年25,4億ドルにやや持ち直しただけなのである。
モスクワではYandex TaxiがUBER方式を自分のものとしてほぼ独占を確立しつつあるが、同社は権利保護が十分でない中央アジア出身者を運転手に多用。酷使して、1時間160ルーブル(300円未満)程度の収入にしかならない。これでは、中央アジアからの出稼ぎ者もたまらない。
3)カザフスタンでの「二重権力」
カザフスタンでは昨年3月、ナザルバエフがトカエフに大統領職を「禅譲」(その後6月に大統領選挙)して、「国家の父」を名乗るとともに、国家安全保障会議議長として力の機関への影響力を保持している。
しかしナザルバエフは院政どころか、ほとんど現役のように外交・内政で動き回っている。上記の中央アジア諸国首脳会合でも、タシケントにトカエフより先に着いて、ミルジヨエフ大統領と会談を行っている。トカエフは大統領府長官を既に3回更迭する等、チーム構築に手こずっている。
そしてナザルバエフ大統領の長女ダリガは、大統領職への執念を断ち切れないのか、上院議長として代表団を引き連れてローマ法王を訪問する等、目立つ外遊を頻繁に行っている。上院議長は、大統領に何かがあった場合には、一番目に繰り上がって大統領となるポストである。近い将来、何かが起こりそうである。
4)ウズベキスタンの「改革」
ミルジヨエフ大統領は就任以来、「自由」、「改革」の風を社会に吹き込んでいるが、社会は動き出していない。目玉であった通貨交換の自由化で、外資は裨益しているが、市民、小企業レベルでの規制は再び強化される方向にある。それは、外貨が流出してインフレ傾向を高めているからである。2019年上半期のインフレ率は8,2%で、旧ソ連諸国中最高になっている。
「民主化」については、12月22 日の総選挙のやり方が大いに注目されていたのだが、結果は選挙前と同じ政界地図(いずれもお仕着せ)で、民主化への期待感はしぼんでいる。
そして「改革」の方は、上部でいくら笛を吹いても、下部がついていかない。改革が下部官僚の利権を侵す場合もあるし、何よりも下部官僚は古いやり方以外に知らないからである。しかもカリモフ大統領末期に諜報機関SNB(その後SGBに改組)の次長がクーデターを企んでいたことが明らかになったこともあって、大統領の力の基盤であるべきSNBそして検察では大幅な刷新人事が行われている。つまりミルジヨエフ大統領の足元は、官僚、諜報機関とも弱いのである。
5.コーカサス諸国
コーカサス諸国に大きな変化はない。アゼルバイジャンでは秋に大統領選挙と総選挙が予定されており、現職アリーエフ大統領の4選は憲法で禁じられているために夫人で現在副大統領のメフリバン・アリーエヴァへの権力禅譲が行われるとの観測が横行している。既にメフリバンは昨年11月20日にロシアを訪問。プーチン大統領、メドベジェフ首相の双方と会談する厚遇を受けている。
またアゼルバイジャンは昨年10月15日には首都バクーで第18回非同盟諸国首脳会議を主宰。2022年まで議長国を務めることとなった。目下、外交上強い立場にある。
アルメニアは、パシニャンが2018年5月、街頭集会を率いて首相職についたことから、暴力的な政権交代を嫌うロシアとの関係は微妙だった。しかしアルメニアは昨年10月には首都エレヴァンでユーラシア経済連合とNIS首脳会議を主宰。プーチンもやってきて、ロシアとの関係は正常化した。さらにこの場には、イランのロウハニ大統領もやってきて、プーチン、パシニャンとのスリー・ショットで収まったselfieは、ネットで大評判となった由。イランは、米国、イスラエルがアゼルバイジャンやアルメニア領を使ってイランを攻撃してくることを恐れ、鞭とニンジンでこの2国を手なづけようとしている。
ジョージアは、10月に総選挙となる。以前失脚して国外逃亡を続けているサカシヴィリ元大統領は、失地回復を狙って、米国NGOの支援の下に種々工作を続けているようだ。昨年6月には、正教会系のロシア国会議員がジョージアの国会で狼藉を働いたとして反ロ街頭行動が燃え上がり、ジョージアとロシアの関係を悪化させたが、これも背後にサカシヴィリ勢力がいたのだろう。現在裏で権力を操る富豪イワニシヴィリは昨年12月、「米国の共和党、民主党傘下のNGOを含め、サカシヴィリを使ってレジーム・チェンジをはかろうとする動き」に抗議を表明している。イワニシヴィリはこれまでロシアとの関係を徐々に修復してきた人物だが、一方サカシヴィリが手掛けたNATOとの関係も、演習等続けている。微妙なバランスの上に独立性と権力を維持していこうというのだろう。
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(以下はデータ・バンクから)
目次
NIS
ウクライナ
ベラルーシ
モルドヴァ
コーカサス諸国
中央アジア
ウズベキスタン
カザフスタン
NIS
★19、12、12 Intellinews.com
購買力平価での一人当たりGDP、ロシアは2018年27、147ドルでNITで1位。ベラルーシは19、959ドルで2位。
★19、12、9 Jamestown
ベラルーシ、6日、ロシアとの首相会談、ソチで。7日、首脳会談。5時間。合意なし。発表なし。石油・ガス問題について少し歩み寄り。必要なら、20日にピーテルで再会談、とオレシキン言う。
同日、ミンスクでは統合に反対するデモ。ナショナリストのPavel Severynetsが組織。5時間。ロシア大使館へも。警察規制せず。
・ベラルーシでは定期的に世論調査を発表していたInstitute for Socio-Economic and Political Studies(IISEPS)が2016年閉鎖されて以来、ちゃんとした機関がなかったが、科学アカデミーの社会学研究所が、「ベラルーシ国民はロシアとの統合を支持している」とする世論調査結果に反対する形で自分の調査を発表。49、9%はロシアとの(主権を維持した)パートナー関係を支持、36、1%は超国家的機構を作ることを支持、7、7%のみロシアとの統合を支持している、とした。
しかしalliedとpartnerの違いを知っているものは少ないだろう。
★19、12、1 Intellinews.com
ベラルーシ、8日には、ロシアとの国家統合合意署名の予定。税制、国会、石油・ガス輸出関税撤廃等が検討対象
在ロシアのベラルーシ大使によれば、31の工程表のうち20は完成。
いくつかの経済分野では、ユーラシア経済連合以上の統合度になるかもしれない。国家連合の域を超えて、連邦的になる個所も。
★19、11、29
28日、キルギスで首脳会議。
議長、キルギスからロシアへ。
カザフからトカーエフ。(ナザルはこの日にタシケントに着いたのだ)
・1月1日から、事務総長はベラルーシの安全保障会議長Stanislav Zas'。
★19、10、2 Eurasianet.org
アルメニアのパシニャン、5月アスタナでのユーラシア経済連合NIS首脳会議では皆に距離を置かれたが、今回はエレヴァンでこれを主宰。プーチンもやってきた。
プーチンはパシニャンがすべての文書採択をこなしたことを評価。ロウハニとパシニャンとともにSelfieで写った写真はViral。
パシニャンはプーチンを空港に送りハグ。
・ロウハニもやってきて、イランとのFTA。
シンガポールの首相もやってきてFTA。
・プーチンは大使館でコチャリャン夫人と会見。
・パシニャンは国連総会でのスピーチでは、「友人のすべてに正しく理解されていない」とぼやいたが、今回はOK。
★19、9、20 TASS
National Interestの記事によれば、3月14日、米軍のB-52(核兵器搭載せず)はルイジアナのBarksdale空軍基地を出発して、ロシアの空域から60マイルまで接近。巡航ミサイルを発射する演習をして英国のFairford基地に着陸。
これに対してカリーニングラードのAnton Alikhanov知事は、武力で対抗すると強がり。
★19、8、16 M.T.
FSBは20年ぶりに、外国からの移住者数を公表。
上半期、240万の者が出稼ぎでやってきた。
首位は91、8万のウズベク、次が52、4万のタジク、26、5万のキルギス、16、5万のウクライナ、10、5万のカザフスタン。中国は5万、ドイツが1万、トルコが1万。
英国からは4300、米国からは3700名が仕事で。
・(ロシア・観光)上半期、1500万強の外国人が観光、ビジネス、留学、出稼ぎのためにやってきた。
但し、同一人物が入国を繰り返す例も多いので、実数はもっと低い。
たとえば、FSBは昨年3260万の外国人がロシアに入国したとするが、統計局では490万のみ。
★19、8、16 REGNUM
ユーラシア連合の関税同盟、国境で集めて単一基金に一度集められた関税収入をどう分配しているか。
(よくわからないが、商品の仕向先で計算するのでなく、あらかじめ合意した配分率で配分している模様。そんなバカな話しあるか?)
ロシアはこの4年通じて得している。カザフスタンは損、ベラルーシは損、キルギスは得。アルメニアは得。
★19、7、23 N.G.
ロシア1ー4月、この10年で最大の出稼ぎ者数増加。実態が統計に出てきただけの話のようだが、細かいことはわからない。そして実際の出稼ぎ者の64%はもぐりのようだ(ガイダール研究所)。
・1ー4月の増加は9、8万。昨年同期は5、7万。
・特に増えたのはアルメニア、ウクライナ。ベラルーシ、モルドヴァからは減った。
主な供給国はカザフスタン、ウクライナ、タジキスタン、アルメニア。
(ユーラシア連合加盟国からは、労働ビザ取得なしに働ける。これもウズベクがユーラシア連合加盟を検討する一つの材料だろう)
・ガイダール研究所調査では、6月1日現在、440万の出稼ぎ者がいる。うち110万がユーラシア連合。2014年以来、100万減少している。ルーブルの減価が原因。
ウクライナ
★20、1、6 WP
テイラー臨時大使が離任した後、米国は後任を指名していない。ヴォルカーの後任もいない。
ポンペオは2ヶ月2回、訪問をキャンセル。
★19、12、26 TASS
Ilko Kucheriv Democratic Initiatives 財団とRazumokov Center世論調査。
44%が、国は正しい方向に向かっている。36%はそれに反対。同じ調査で1年前は、18%対70%だった。
しかし47%は、2019年は情勢は特に改善していないとする。29%は悪くなったとしている。
2018年末、67%が悪くなったといっていた。
★19、12、20 Centrasia
議会は選挙法改正採択。(内容不明)
議員は、11月ゼレンスキーが冗談半分、早期選挙に言及したこともあり、疑心暗鬼。現在の選挙法では、選挙後1年は解散できない。
★◇19、12、4 Jamestown
ゼレンスキーとコロモイスキー、公開で異なる立場を表明することが増えている。コロモイスキーはPrivatbankの補償を受けようとして、諸方でCarelessな発言を繰り返している。それはIMF融資を受ける妨げになっている。
・国立銀行は11月27日に声明を発表。コロモイスキーとOleksandr Dubynsky議員(1+1の人気テレビ記者)を非難。Privatbankの恨みで、国立銀行についての中傷情報をばらまいているとする。国立銀行は(雇われた)デモ隊に取り囲まれており、11月25日には彼らは銀行に乱入しようとした。
・コロモイスキーは11月13日NYTにインタビュー。「米国はウクライナをけしかけてロシアに対抗させているが、助けてくれない。ウクライナはIMFに助けを求めるのをやめて、ロシアにすがりつこう」との趣旨を述べる。
→11月23日、IMF協議団は結論なしにキエフを発った。
★◇19、11、24 N.G.
Razumkov Center世論調査によると、ゼレンスキーへの支持は68%で非常に高い。しかし「政権」への信頼は落ちている。前の政権より良いとする者は43%、変わらないとする者が27%から30%に1月で増加。前より悪いとする者が8%から12%に増加。
・ほかに支持率が高いのは、国会議長のDmitrii Razumokovで52%。映画監督(?)のOleg Sentsovの36%。
・Poroshenkoを信じない者は79%。チモシェンコも70%。
・問題は、やはり「人民の僕」議員はかき集めのために、変な連中が入っていて、全体の評判を下げていること。特に地方支部は悪漢とごろつき、社会のくずの集まりとなっている。
・状況は正しい方向に向かっているとする者は37、5%のみ。9月には57%だた。10月は45%。
35%が正しくない方向に向かっているとし、これは増えている。
・→春には早期選挙を予想する向きが増えている。
・そしてゼレンスキーを囲む者たちは、利権争いを始めている。
★19、11、20 TASS
検察のBurisma告訴状、14日には発せられていたが、マスコミは沈黙。ここには、以下のことが書いてある。
「Hunter Bidenとその仲間は、Burismaから1650万ドルを受け取っていた。このカネはBurismaの通常のビジネスから得られたカネではない。ヤヌコヴィチ、ポロシェンコ時代一貫して続いていた金融Scumの果実だ。つまりウクライナのネズミ講で資金を集めては、それを外国に送金。そこでウクライナの国債を買って、利子をむさぼっていたのだ。前中央銀行総裁Valeria Gontareva(女性)も関与。」
ウクライナ政府予算の40%は国債利子支払いに充当されている。
(議員の一人、米国民主党に近いFranklin Templeton Investmentsも御利益に預かっていたと言う。ヤヌコヴィチが不正に得た資金のマネロンに使っていた)
★◇19、11、15 Stalkerzone.org
13日、議会は土地民営化法案を採択。人民の僕から227名、無所属から13名が賛成。
ポロシェンコ、チモシェンコ等の党は珍しく結束して反対。
議事堂外では、農民たちが反対のピケ。
「この日を境に内戦が始まる」
(これは第1読だろう? それに何でいけないのか、わからない。示されている反対の理由はおろかなものばかりで、説得力がない。売買の収入の税金が与党に渡るからか?)
西ウクライナの農民は法案を支持している。
★19、11、14 Centrasia
2002年以来、凍結されている農地の売買を解凍する法律、第1読通過。採択されれば来年10月から効力。
「人民の僕」のほぼ全員が賛成投票。
・EUが「売買の自由は個人の権利だ」と迫った。農民の間では反対が強い。
★19、11、11 Interfax
ゼレンスキー、「外国人・外国企業はウクライナの土地を購入できない。国民投票で認められなければ」。
★19、11、13
大統領府で以前から働いていたSvetlana Konzeleなる局長、官職を金で売っていたとして摘発。ナフトガス副会長のポストは15万ドルだった。
★19、11、6 K.P.
10月30日には、今次議会で初のつかみ合い。
大統領府では同日(?)、ボグダンがIvan BakanovSBU(KGB)国家保安庁長官と、SBUの捜査局長を誰にするかで争い。ボグダンはSBUのドミトリー・Neskormnyを、バカノフはVasilii Bobkaを推薦。
つかみ合いになり、バカノフはボグダンの歯を折る。
ボグダン、翌日出勤せず。
★19、11、5 Awful Avalanche
10月31日オデッサで、ネオ・ナチがジューコフ将軍の銘板をオデッサ軍司令部の建物からはがした。
ジューコフはオデッサに勤務していたことがあり、当時オデッサの犯罪を一掃した人物でもある。
→Gennady Trukhanov市長は、ネオナチの行動を「市民につばするもの」と批判。
そして市民が平和なデモをするのを、警察が保護。
しかしウクライナ、ロシアの双方で、オデッサの市民がネオナチに対して「立ち上がる」ことを呼びかける声。
★◇19、10、31 New Cold War,Dmitriy Kovalevich
人民の僕党内部に4派閥形成。
コロモイスキー系、Avakov内相系(ネオ・ナチ、アゾフ連隊に通ずる)、西側資金を受けている「ソロス・グループ」、ゼレンスキー・グループ(もっとも非力)
・この党は一つの思想がない。ゼレンスキーの支持率が求心力で、これが50%いかになると瓦解を始めるだろう。既に来年総選挙の呼び声もある。
・しかし「人民の僕」は今は一つで、労働法を改正しようとしている。これは労働者の権利を削ることで、外国投資家のための環境をよくするものである。
しかし労働条件きつくなれば、労働者募集はますます難しくなるだけ。既に十分厳しい。
・29日キエフ政府はドネツのZolotoye地区からの撤兵を発表したが、右翼がただちにそのアナを埋めてしまった。
・→ゼレンスキーは飛んできたし(マリウポリで投資フォーラムをやるので、困る)、右翼を操るAvakovもやってきた。
他方米国下院議員たちは、Azov連隊をテロ組織として認定しようとする動きがあある。
★19、10、17 Paul Goble
Kyiv International Institute of Sociologyによれば、ゼレンスキー支持率は9月の73%から66%に低下
★19、10、16 Jamestown
10日、ゼレンスキー、キエフのFood courtで14時間の内外記者会見。300名出席。500の質問に答える。
外交問題の把握ぶり、表現ぶり、不足。
★19、10、16 Www.unz.com、The Saker
ナチ(反ユダヤ)再び頭をもたげ、ゼレンスキーはトーンを変えている。
事務室でスキンヘッドたちを会談したり、記者たちに14時間のインタビューをしたり。
・そしてポロシェンコ時代の種々の事件関係の裁判もある。ポロシェンコ、その他財閥勢力はゼレンスキーに敵対することになるだろう。
★19、10、9 James
Bohdanはゼレンスキーの行くところ、どこにでもついていく。私用でも。国連、米国にもついていった。
・当初、彼はチモシェンコ・ブロックの議員Andrey Portnovの秘書、次にヤヌコヴィチ時代、Azarov首相の政府で働き、2013年11月19日にはAzarov首相とともに訪ロして、関税同盟締結交渉をしている。ヤヌコヴィチ追放後はコロモイスキー・ドニエプロペトロフスク州知事の顧問弁護士に。
★19、10、6 Kyiv Post
ゼレンスキーが東ウクライナでシュタインマイヤー方式に合意した後、マイダンでは6日、1万名ほどが反対集会。他の都市では数千人(大したものではない)。
★◇19、10、5 Intellinews.com、Ben Aris
東ウクライナ、ロシアをめぐる一連のイベントは、何かシナリオが進行中であることをうかがわせる。他方、ゼレンスキーは就任後記者会見したことがなく、コロモイスキーの利権を実現する動きがみられ、IMFが動きを止めている問題が登場している。コロモイスキーに払って、東ウクライナ問題を処理するかどうかの選択に迫られている。
・ロシア制裁の徐々の解除。6月ロシアを欧州人権委員会に戻したこと。フランス、ドイツの合意がなければできないだろう。
・9月、70名の捕虜を交換し、その中にOleg Sentsovをいれたこと。
・シュタインマイヤー方式でのやり方に署名したこと。これなしには、ノルマンディー首脳会談は実現しない。
・シュタインマイヤー方式、署名の3日後、プーチンはTVに登場して、ウクライナのことをそんなに悪くテレビでいうのは適当でないだろうと言う。
そしてその1日前にはプーチンは、天然ガスのウクライナ通過についての新しい合意に署名。
・ゼレンスキー政府は、国会に非常によく準備された改革法案を提出している。チームがいるのだ。
・他方、改革派のOleksandr Danylyukは、先週国家安全保障・防衛会議事務局長を辞任。10月3日のインタビューで、コロモイスキーとの関係をめぐってゼレンスキーと衝突したことを認めた。PrivatBankを返還、あるいは20億ドルの補償金を払うことはしない保証を友好国に与えることの是非をめぐって。
・IMFはコロモイスキーに懸念を示して、Extended Fund Facility(EFF)供与を少なくとも年末まで延期している。
・コロモイスキーが所有するウクライナ国際航空に、ロシア上空を飛べないことに2、16億ドルの補償金を払う話もある。
同じような話は不動産、メディア等、諸方にある。
★◇19、9、30 Carnegie.ru
コロモイスキー、のさばる。アフメトフ、政府、議会での手足失う。しかしゼレンスキーは国民の支持を足がかりに、コロモイスキーといつか決別するかもしれない。
・Forbesによれば、この4年間でコロモイスキーは資産を21億ドルから11億ドルに半減させており、耐えられないだろう。
・目下アフメトフに不利な措置、次々に。ロッテルダム+社の石炭(アフメトフ系)輸入の代わりにベラルーシの電力を輸入することにしたし、人民の僕等のGetmantsevが提案している新税制は、鉄鉱石企業への課税強化を提唱アフメトフとNovinskyのMetinvestをねらい打ち。他方、コロモイスキーの手がけるマンガン鉱の方は手つかず。
・→コロモイスキー以外の企業家は野党勢力として結集しつつある。その中に、バイデン、Anders AslundのBurisma。
・アフメトフは自分のテレビ局「ウクライナ」で、かつて人気の司会者Savik Shusterを起用してトーク・ショー開始。
・閣僚、議員にコロモイスキーの息のかかった者多数。国防相Zagorodnyukはコロモイスキーの石油部門のパートナーの息子、官房長官のDmitrii DubiletはPrivat銀行の会長の息子。
議会には、人民の僕、無所属で30ー40名はコロモイスキー系。コロモイスキーのビジネス・パートナーのIgor Palitsaが財務委員長。彼はかつてオデッサ州知事。
・「人民の僕」党は、こうして一枚岩にひびが入っている。
→議会では、会派を出た場合、議員資格を剥奪する法律が廃案に。
・コロモイスキーは西側でも、ロシアでも愛されていない。ボグダン大統領府長官の電話は、ロシア大統領府で受けてもらえない。ジュリアーニも、コロモイスキーを「危険人物」と公言。
(しかしジュリアーニにとっては、ゼレンスキーがBurismaと敵対すれば、いいのでは?)
・ゼレンスキーとコロモイスキーはいつか決別するかもしれない。土地民営化あたりがその潮目になるかもしれない。
(ウクライナ・外交)
★19、12、27
カザフスタンのEuro-Asia Air,8月にクリミア上空をウクライナ政府に無断で通航。ウクライナ政府に罰金支払いを求められていたが、このほど自発的に5900ドルほどを支払い。ウクライナが同種案件で得た罰金として初めてのケースとなった。
★19、12、19 Centrasia
グツェリエフの息子の会社、ForteInvest、ノヴォロシーイスクでトルコ向けとして原油をタンカーに搭載。行方をくらましてオデッサで荷揚げ。密輸。
このために、グツェリエフは自宅捜査を受けたのだろう。
★19、12、4 TASS
Transneftはウクライナと、石油パイプライン「友好」南線の使用、これまでの契約切れたのに際して、これまで通りの条件で10年延長することで合意(天然ガスとは異なる)。
毎年1400万トン程度。900ー1000万トンがハンガリー、スロヴァキアのMOLへ、400万トンがチェコへ。
・今年春の石油汚染についてTransneftは1バレル当たり最大15ドルの補償を約束。230億ルーブルを準備した。
★19、11、26 Foreign Affairs,Michael Carpenter
Manafortを通じて、トランプがウクライナ、ロシアのオリガーク達と通じていたこと(デリパスカ、フィルタシ、アフメトフ、せrひy Lyovochkin・ヤヌコヴィチ大統領府長官)、ウクライナ政府はヒラリーを助けたかもしれないが、トランプもウクライナの一部から助けられていたことを指摘。
・Manafortはウクライナの地域党から1270万ドルを受け取っていたことが発覚して、トランプ選対本部を辞任。
・上記のLyovochkinは米大統領選後、U。S. News&World ReportにOped.トランプへの支持を表明すると同時に、ウクライナは2016年大統領選で、ヒラリーを助けるために介入したことを示唆。ロシアがトランプを助けたというChargeを中和しようとした。
・そしてウクライナ軍の検事Konstantin Kulykは、バイデンがViktor Shokin検事総長を除こうとしたことを歪曲した文書を公表。実際は、数々の汚職摘発を怠っていた同総長への反発はEU、IMFも共有していたもの。
・ジュリアーニは、ハリコフ市長のGennady Kernesと親しい。親ロシアのPavel Fuchsというオリガークに紹介されたもの。Fuchsは、モスクワのトランプ・タワー建設案件に関わった者。
・Firtashはイリノイの北部地区で、贈賄で有罪判決を受けていて、現在ウィーンで米国への送還を待っている。
(言いたいことは、トランプは米国のソフト・パワーを破壊した、ネオコン的民主主義勢力への支援を強化せよ、ということ)
★19、11、21 Jamestown
中国、ロシアを抜いて第1の貿易相手に。ウクライナの大貿易赤字。
・7日、Jack Maが来訪し、大学講演では大盛況。ハリコフの大学で。キエフでは国際機材フォーラムで基調講演。
・AliExpressの利用はウクライナで急増。アリババにとっても、重要な成長地。
・Jack Maはゼレンスキーとも会談。ゼレンスキーは、ウクライナにR&D拠点を作るよう慫慂。
・Jack Maはウクライナ初のテクノ・パーク、UNIT.Cityを訪問。
ZhejiangYongchangli Co.Ltd.の社長Zhao Yongqianも同行?
・第1四半期、中国との貿易は25、5億ドルで、貿易の10、6%を占めて最大の貿易相手に。ロシアは9、7%だった。しかしウクライナの対中輸入は19、3億ドル。
・そして中国は口ほどにはFDIをしていない。のろい。2018年累積で1800万ドル(全体の0、06%)。それも多くは凍結とか、実現がのろい。
・文化攻勢もある。孔子学院はあるし、音楽院にまで孔子音楽センターがある。
★19、11、18
コロモイスキーがロシアにすり寄るようなことを言ったが、これは米国に見捨てられたことを認識して、ロシアから金を取ろうとするもくろみに過ぎない。
★NATO 19、11、7 Jamestown
10月30ー31日、ストルテンベルクと全29カ国の大使代表団来訪して、ウクライナ・NATO委員会開催。一行は海軍学校とオデッサ港を視察。
・NATOはウクライナにはMAPを供与しない。今のところAnnual National Program。
・「NATO加盟を志す国」との称号を持っている。
・ポロシェンコ時代に、NATO加盟目標は安全保障・外交上の諸法律、そして19年2月の憲法に記載されている。
・委員会は、今後のAnnual Programで4の重点分野を指示。
1)海軍、特殊部隊、ロジ、サイバー防衛、憲兵を強化。
2)シビリアン・コントロール強化。
3)近代的な軍事教育。
4)Hybrid Threats防護。
・委員会、声明ではこれまでの対ウクライナ姿勢を繰り返したのみ。
★19、11 ネット
コロモイスキーは、米国を嫌っているかもしれない。FBIにねらわれていると思っているようだ(それはフィルタシのことでは?)。
ゼレンスキーがコロモイスキーに金を返さないと約束しないので、IMFが資金供与をためらっていることもある。
★19、10、24 Jamestown
5月、ウクライナ国家安全保障・国防会議は、RUSAL関連の企業がロシア軍に供給しているとして制裁リストに加えた。
しかしウクライナで操業しているデリパスカ系企業で、ウクライナの役に立っている企業はリストから除外されている。
RUSAL Silicon Limited、Dutch Emergofin B.V.等。
Mykolaivアルミ工場は、欧州でも大手。Mykolaiv港を使用。
★19,10,22 日経
バイデン氏との確執の過去を持つドミトロ・フィルタシュ。ジュリアーニ氏に接近。
◯ワシントン、9日夕、ジュリアーニ氏に協力していたウクライナ生まれの米国人レフ・パルナス氏ら2人のビジネスマンが逮捕。ロシアなどからの資金を違法に献金。両容疑者はジュリアーニ氏の協力者になる前、フィルタシュ氏の法律チーム、活動資金もフィルタシュ氏から。
◯チタン取引を巡るインド政府高官への贈賄事件で、フィルタシュ氏は米シカゴの司法当局から起訴され、保釈金で拘束は解かれた。
◯プーチン政権とつながるフィルタシュ氏の影響力を米民主党政権が排除。当時のウクライナの検事総長は今年9月。バイデン氏がフィルタッシュのウクライナ帰国を阻止しようとしたと証言。バイデン氏に関する情報提供でどのような役割をしていたのかも焦点。
★19、10、7 TASS
辞任したVolkerは、米国のPR企業BRG、それとからむMcCain研究所、Raytheonと結びついていた。これがJavelinの供与を実現した。
Burismaと契約を持っているAtlantic Councilとも関係があった。
★日経 19,10,4
9月25日にニューヨーク、トランプ氏との初の首脳会談。トランプ氏は「あなたは最近、ロシアと(の関係)前進させた。これを続けてほしい」支援強化への具体策には触れなかった。
◯2016年のDNCのコンピューター、ハッキングはロシアではなくウクライナ、「陰謀説」にトランプ氏が傾いている。
★19、9、28 Moon of Alabama
ゼレンスキーは、2014年2月マイダン射撃事件を捜査すると言ったことがある。これは米国CIAとして好まないところ。
・Volkerは7月26日、ゼレンスキーを訪問している。トランプとの電話会談の次の日。対処法を指南したに違いない。
・VolkerはマッケインInstituteの所長。
ウクライナに殺傷兵器を供与する方向でロビイングしてきた。対戦車Javelin等。
★19、9、19 Bloomberg
たぶんEUの要請で、ロシアとウクライナは天然ガス通過についての交渉を再開する。ロシアから欧州への天然ガスのほとんどはまだウクライナを通過している。
★19、9、17 James
16日パリで予定されたNormandy首脳会合を前に、Pristaiko外相は、1)2020年の統一地方選の一環として東ウクライナでも選挙を行う、2)その間ロシアの兵力は、兵舎でおとなしくしている、をロシアに提案して断られていた。
・ウクライナ政府の外交、特に対ロシア関係、チャンネル乱立。映画著作権弁護士のAndriy Ermak、ミンスク・コンタクト・グループ代表クチマ、それぞれロシアと秘密コンタクト。
ポロシェンコはきちんとした集まりを形成していたが、ゼレンスキー・チームはそれを壊している。
★19、9、17 James
Motor Sichが2014年8月の禁輸後も、様々の方法でロシアにヘリコプターのエンジン等の輸出を続けていたことについて、捜査が進行中。
1)東ウクライナの支社、Snizhneがドネツ共和国に税金を払っている。2015年だけで3200万ルーブル。武装勢力に技術支援もしている。ここはヘリコプター、航空機のタービン羽を作る工場で、禁輸後も3交代制でフル稼働を続けていた。タービンの殻は本土のMotor Sichから送付。
・Motor Sich会長のVyacheslav Boguslayevは国民英雄であるが、制裁をくぐるために会社の経営を形式的にロストフ・ドンにロシアのビジネス・パートナーと作ったAviatechに移譲。更にロシアでBorisfen等の会社を作って、製品へのメンテ・サービス等ビジネスを続けている。
・更に2018年にはロシアへの直接の輸出を止めたと思われるが、同時にボスニア・ヘルツェゴヴィナにInzeniring BNを設立、ここへの輸出を急増させた。これはロシアへのトンネル。同時に、ボスニヤ・ヘルツェゴビナでの親ロシア団体の仕事ともなっている。
(ウクライナ・経済)
★20、1、6 WP
経済は急上昇。輸出は伸び、インフレは収まり、給与は1年で10%増加。フリヴナも上昇。
★19、11、11 Centrasia
ゼレンスキー、ハリコフの戦車工場を視察。ショックを受ける。年間900台生産能力あるが、2009年以来、1台しか生産していない。
・ウクライナの軍需産業は、年間30ー100億ドルの生産能力があるが、5億ドル程度しか生産しておらず、350ある企業のうち100以上は倒産、解体されている。
★19、10、31 AP
ウクライナの農地は、700万の農民が個々に所有している。しかし売買はできない。
ゼレンスキーは、外資の農業への投資を促進するために、売買を可能にしてようとしている。しかし外国人、特にロシア人が農地を買い占めることへの恐怖感強い。
★19、10、28 Jamestown
政権への期待で、成長率見通しを引き上げる動き。
世銀は6月の本年2、7%予想を3、4%に。
2020年には3、7%、2021年には4、2%とする。
経済開発・貿易省は来年48%、2022年6、5%とする。
・2018年は3、3%で良かった。豊作と賃金上昇。EUが査証撤廃(?)したため、企業は労働者を引き留めるため、賃金を上げた。
・世銀のDoing business指標でも、2012年の152位から64位に上昇。
・それでも政府債務はGDPの81%。西側からの融資は止まっている。
EUは春以来、5億ユーロの支援を止めているし、IMFは39億ドルのStand-by Loanを決めて、2018年12月に最初のトランシュを払って以来、だんまり。
Honcharuk首相はIMFと新たな3カ年支援計画の交渉を始めたが、進展なし。Privat銀行の件がじゃま。
★19、8、14 Intellinews.com
政府発表では、第2四半期GDP4、6%成長。良いニュース。
インフレ収まり、財政赤字小さく、穀物は豊作で輸出増(ロシアを抜いて世界一に返り咲くだろう)、消費も増加。
★19、7、2 Intellinews.com
昨年穀物(Grain。Corn等含む)収穫よく、ウクライナはロシアを抜いて世界一のGrain輸出国になるかまえ。
Grain収穫は7000万トンで、これまで4970万トンを輸出。ロシアも豊作だったが、4600ー4800万トンの輸出しか計画していない。
それでも双方にとって、200億ドルづつの収入になる。
・ウクライナのGrain輸出は1年で26%増。Corn輸出は62%増で2980万トンに。小麦は9%減少して1560万トンに。大麦も18、6%減少して360万トンに。要するにトウモロコシで稼いでいる。
ベラルーシ
★19、11、18 F.T.
総選挙の結果、これまで2名いた野党議員(全部で110議席)、皆無に。2名は立候補を阻まれた。
この総選挙、ちょうど1年後の大統領選のバロメーターとして注目されていた。ルカシェンコは6選をめがけて立候補の予定。
★19、11、18 Bear Market Brief
ルカシェンコ、公開発言。昨日、議会選挙。
「ロシアとの関係はCrazyTensionだ。1999年にUnion State条約を結んだ時、こんな風にどんどん悪くなる思わなかった。ロシアは毎年ベラルーシに要求をつきつけ、おかげでベラルーシの経済は失う一方。ロシアへの貿易赤字は90億ドルだ。こんな同盟、必要だと思うかね?
自分は次回の大統領選に出馬するが、イシューは主権にする。現在の石油・ガス問題が解決されない限り、ロシアとの統合の話は進めない」
12月8日は国家連合条約の20周年で、ロシアは深化に向けての工程表を署名したがっている。
★19、11、7 Kennan Institute,Maxim Goryunov
ベラルーシは西側でも研究されていない。しかし多様なのだ。
戦争の時に、国家意識。ドイツに対するパルチザン運動を率いたピョートル・マシェロフが戦後の第1書記になった。諸方の人脈・利権を抑え、ルカシェンコのモデル。
パルチザンは、優秀な集団農園長、工場長になった。
・戦後、急速な工業化。Minsk Tractor工場は今でも旧ソ連地域で作られるトラクターの80%を生産。かつては16000人を雇用。社長のNikolay Slyunkovは1983年ー1987年、第一書記。
・→パルチザン・グループと工場長グループが形成される。
・1988年ミンスク近郊で、スターリン時代の虐殺跡、発見。
→ナショナリズム、反ソ連感情急速に高まり、ベラルーシ人民戦線が独立運動。
・警察国家と言われる。国連は10万名あたり1442名の警察がいると推定するが、警察長官は2016年405名だと言った。
・旧式の国営テレビもあるが、メディアは現代的で活発。
★19、11、6 Jamestown
10月4ー30日に国勢調査。
焦点は、
1)ベラルーシ語を母語とする者の数。1999年74%、2009年53%。
2)ベラルーシ語を家庭で使っている者。
1999年37%、2009年23%。
・11月17日総選挙。
これまで唯一の2名の野党議員、今回署名(1000名)の不正を指摘されて立候補できず。
それでも703名が申請して531名が立候補を認められ、5分間のテレビ演説。中には反政府見解を表明した者も。
(ベラルーシ・外交)
★20、1、6
ロシアは、ベラルーシとの石油供給契約終了の12月31日から5日間、供給を停止(欧州向けの送付は続けた)。4日に部分的に再開。ベラルーシは製油を再開。
このロシアの原油精油と輸出は、ベラルーシのGDPの20%を占める。
(結局、ルカシェンコは20日プーチンとあっていないようだ)
★◇19、12、12 Intellinews.com
ロシアはベラルーシの輸出の42%、輸入の56%。
ロシアにとってベラルーシは輸出の5%、輸入の5%。
優遇石油価格によって、ベラルーシは1990年代を比較的穏やかに乗り切った。2005ー15年、ロシアはベラルーシに1060億ドルを注入した(IMF推計)。これはGDPの11ー27%に相当。
・2011ー16年、石油・ガス輸出税軽減で、ベラルーシはロシアから484億ドルを得たことになる。2018年だけでも、43億ドルで、GDPの8%。これが2020年から完全になくなりそうなのだ。
2019年末までの契約では、天然ガスに127ドルしか払わない。ロシアはEU諸国へは169、8ドルを課している。
・ベラルーシはIMFからは借りたくない。条件がつくので。
・2019年6月1日現在、ベラルーシはロシアに75、2億ドルの負債。
・しかも欧州の不景気で、石油製品等の輸出が落ちている。
ベラルーシはソ連時代末期にできた2基の近代的製油所を持っており、ここからの輸出が大きい。
★19、12、9 Jamestown
6日、ロシアとの首相会談、ソチで。7日、首脳会談。5時間。合意なし。発表なし。石油・ガス問題について少し歩み寄り。必要なら、20日にピーテルで再会談、とオレシキン言う。
同日、ミンスクでは統合に反対するデモ。ナショナリストのPavel Severynetsが組織。5時間。ロシア大使館へも。警察規制せず。
・ベラルーシでは定期的に世論調査を発表していたInstitute for Socio-Economic and Political Studies(IISEPS)が2016年閉鎖されて以来、ちゃんとした機関がなかったが、科学アカデミーの社会学研究所が、「ベラルーシ国民はロシアとの統合を支持している」とする世論調査結果に反対する形で自分の調査を発表。49、9%はロシアとの(主権を維持した)パートナー関係を支持、36、1%は超国家的機構を作ることを支持、7、7%のみロシアとの統合を支持している、とした。
しかしalliedとpartnerの違いを知っているものは少ないだろう。
★19、12、9 Jamestown
5日、ルカシェンコは議会に対し、「自分は子供ではに。ロシアとの政治連合形成へのStepなど計画されていない」。
7日(?)プーチンとの会談は5時間以上続いたが、成果なし。
両者12月20日に再会談することで合意。
★19、12、1 Intellinews.com
8日には、ロシアとの国家統合合意署名の予定。税制、国会、石油・ガス輸出関税撤廃等が検討対象
在ロシアのベラルーシ大使によれば、31の工程表のうち20は完成。
いくつかの経済分野では、ユーラシア経済連合以上の統合度になるかもしれない。国家連合の域を超えて、連邦的になる個所も。
★19、11、28 24.kg
ミンスクで、バキエフ一族、建設・不動産ビジネス展開。Centropolコンプレクス建設中。請負はキプロスのD-Business Solutionsに属するヘルメス建設。前者の株の80%はForpaton Resource(Ruslan Petrov)所有だが、これはバキエフの孫Ruslan Bakievではないかと思われている。
Centropolの設計はRuslanの父Marat。
★19、11、18 Jamestown
ルカシェンコ、オーストリア訪問。EUの制裁は2016年解除。欧州への「窓」。
14日、Makei外相は南ドイツ新聞にインタビュー。
「ベラルーシはウクライナの誤りを犯さない。東欧のスイスになる。誰とも平等の関係。ロシアとは少しばかり緊密な関係」
EUがベラルーシ国民に課す、35から80ユーロの査証料を問題視。
「ロシアもうるさいことを言う。そこでそういうことを言わない中国を戦略的パートナーとする。」
・中国は最近、5億ドルの融資をくれた。これで、ロシアが長い間くれないでいる6億ドルは不要になった。
・中国とは35の共同R&Dプロジェクトがあり、電子、光学、レーザー、人工衛星等。
★19、11、18 Bear Market Brief
ルカシェンコ、公開発言。昨日、議会選挙。
「ロシアとの関係はCrazyTensionだ。1999年にUnion State条約を結んだ時、こんな風にどんどん悪くなる思わなかった。ロシアは毎年ベラルーシに要求をつきつけ、おかげでベラルーシの経済は失う一方。ロシアへの貿易赤字は90億ドルだ。こんな同盟、必要だと思うかね?
自分は次回の大統領選に出馬するが、イシューは主権にする。現在の石油・ガス問題が解決されない限り、ロシアとの統合の話は進めない」
12月8日は国家連合条約の20周年で、ロシアは深化に向けての工程表を署名したがっている。
★19、11、6 Jamestown
(NATO、バルト)リトアニアに米軍1個大隊到着。ベラルーシ国境から15キロ。これまでで最近。30台のAbrams戦車、25台のBradley装甲車等。Atlantic Resolve作戦で、来年春まで滞在。
・これに対してルカシェンコは厳しい対応を指示。しかし、「挑発はしない」。
・これでルカシェンコは、ロシア軍の助けはいらないことを示唆しているのかも。
★19、10、30 James
ショイグは、NATOの30ー30ー30ー30計画に言及。ロシアはこれに反応しないわけにいかない、ベラルーシとの軍事協力緊密化はその一つだ、と述べる。
★19、10、7 James
Makei外相、1日、ロシアのRBCテレビにインタビュー。RBCは、米国との大使交換や、EUとの査証緩和について、「ベラルーシはロシアから去ろうとしているのか?」との趣旨の質問を繰り返し、Makeiは苛立ちを明確に示した。
ラブロフが9月26日のK.で2015年ベラルーシがロシアの空軍基地を拒絶したことはunpleasant episodeだと言ったことに対しては、この基地は実際的にも政治的にも軍事的にも意味がないと答える。
連合国家については、超国家的機構を作ることが提案されたが、絶対受け入れられないと述べる。
・両国関係に摩擦が目立つ中で、世論はロシア、EUへの態度を変えつつある。Andrei Vardomatskiの調査では、2017年央には64%がロシアとの連合に好意的。EU加盟は14%のみ。
19年9月にはロシアとの連合は54、5%、EU加盟は25%が支持。
・連合強化の合意は、12月8日に署名されると宣伝されているが、果たして・・・
★19、9、24 James
13ー19日、2年に1度のロシアとの共同軍事演習sshchit soyuzaを西側との国境からは遠いノブゴロド近郊で行う。
Mulino演習場で。2015年のものは西側国境に接したところで、騒ぎになった。・8000のロシア人、4000人のベラルーシ人が参加したとされるが、ロシア側の参加はばらばらで、海軍も空軍も参加しなかったもよう。
・ベラルーシのRavkov国防相と参謀長は現場を訪れたが、ショイグはこず、ロシアの西部軍管区司令官が相手をしたのみ。
ロシアのTsentr演習と時期が近接していたとはいえ、ロシアの関心欠如が際だった。
★19、9、23 James、Grigory Ioffe
ロシアとの「統合強化の合意」。文言は曖昧で、具体的なことがわからない。国内関心は総選挙に向かっている。今、野党は2議席しか持たない。野党は以前のような選挙ボイコット姿勢を捨て、積極的。
・9月16日のコメルサントの「統合」についての記事が議論を巻き起こした。
しかし税制の統合と言っても・・・
エネルギー市場の共通統制と言っても、それはベラルーシがロシア国内価格で購入できるなら、ベラルーシに有利。
関税規則の共通化と言っても、それはすでにある。もしロシアの税関職員がベラルーシの西側との国境に現れたり、対EUの野菜禁輸への参加を強制したりするなら、問題。
★19、9、17 Intellinews.com
16日づけコメルサント、2022年までにロシア・ベラルーシ経済国家連合を作るための工程表を入手して報道。ペスコフは、これはまだ案だと言う。
・税関、エネルギー政策の単一化。2021年までに。税制統一。
・力の機関分野は統一せず。
・単一通貨も明示はないが、決済は単一化。
・ロシアは、「2011ー15年、1800ー2300万トンの原油をベラルーシに無税で輸出した。そのため、ロシア財政は223億ドルの損失を受けた」。ルカシェンコは、単一関税のせいで150億ドルを失ったと主張
モルドヴァ
★20、1、13 Jamestown
Dodon、秋の選挙をめがけて、特に地方の有権者めあて。年金引き上げを約束したり、インフラ建設。
IMFは昨年秋の政府交代で態度を硬化させ、Dodon、Chicu首相はロシア、トルコに傾斜。
・昨年11月、Chicu首相は訪ロ。空港建設をエサに(チシナウ空港はすでにガスプロム傘下の企業のCEO、Andrey Gonchearenkoが最近買収)、天然ガス価格を235ドルから173ドルに引き下げる約束を得たと思った。ほかに道路建設のために5億ドルの融資を得る。
しかしガス価格引き下げはだめになった。
・するとドドンとチク首相はトルコに12月末とび、7名のギュレン派の引き渡し、ギュレン派のOrizont学校(チシナウ)の運営をエルドアン系のMaarif財団に引き渡すことを条件に、支援を得ようとした。
★19、12、23 N.G.
キシニョフ空港、ロスチャイルドが株の95%を購入する意図を変え、ロシアの資本がドドンの「知らない間に」入り込んだ。
これで野党は、Kiku政府に対して不信任案を提出する方向。
2013年空港が倒産した時、ハバロフスク空港とコローメンスキーの工場が8500万レイの資本金を出して手中に。今年8月ナタニエル・ロスチャイルドのNR Investmentsが株の95%を購入する合意。
しかし最近、購入をやめると表明。新しい空港を作る案が浮上したことが原因かも。
★19、12、10
10億ドル横領の罪で9年の刑を食らった元首相Filat、刑期の3分の2がすぎたことを理由に仮釈放。公職追放も解除。
どうしてこうなったのかわからない。ドドンはしらを切っており、刑務所責任者を解任している。しかし1年かけて、フィラートの刑期を縮めるための法改正が行われてきた。何か不正なことが行われたもよう。
★19、11、18 K.
ドドンは首相、閣僚とも大統領府から送り込む。これによって、Voronin時代の大統領権力を実質的に取り戻した。国会議長Zinaida Grechanayaも彼の手下。
但し、社会党だけでは議会の多数を持っていない(101議席中36議席。ACUMが26議席。民主党が30議席)。民主党はいつも協力してくれるわけではないだろう。
・これからNISの諸会議にフルのメンバーとして出席するのではないか(これまで諸会議に低いランクを送っていた)。しかしユーラシア経済連合に加わるかどうかはわからない。昨年オブザーバーの地位を得ている。
あまりにロシアに傾くと、モルドヴァ世論は東西の間で50:50に分裂しているので、騒ぎになるだろう。
・しかし、Sanduは自分を証明して辞任し、力を維持している。民主党と力を合わせると、大きな力になり得る。
・来年11月の大統領選が天王山。2016年選挙では、ドドンとSanduの決戦となり、決戦投票では、Sanduは6、7万票の差。
・そして、EUはSanduのために再開した融資を再び止めるかもしれない。
・首相は、ドドンの補佐官だったIon Kiku。
外相はドドンの外交問題補佐官だったAureliu Chokoi。
国防相はドドンの国防問題補佐官だったViktor Gaichu。
前国防相Pavel Voikuもドドンの補佐官出身であり、今回は内相に。
★19、11、13 Jamestown, Vladimir Socor
連立はもっともっても不思議でなかった。6月以来、Dodonが力の機関、司法、憲法裁を抑え、プラホトニュクのテレビ第1チャンネルも抑えたのは目に付いていた。11月3日には、チシナウの市長選で、社会党のIon Cebanが予想外に勝利。力の機関の助けがあったからと思われる。それでもEU、米国は調停の努力を続けていた。
今は社会党と民主党が、101議席中63(社会党が36議席)議席を占める。ACUMは26議席。
ACUM内部は一枚岩でなく、ルーマニアとの統一を望む一派は、連立に反対していた。
最後の瞬間で、ACUMは西側の大使に協議しなかった。
・10月20日、11月3日の地方選では、ACUMが良好な成績を収めたのだが。
★◇19、11、12 Jamestown
政府瓦解。Maia Sandu首相(女性。理想主義的)、自分の公約として検事総長の候補者Stamateにこだわり。社会党にとっては、自分の腐敗を暴かれるので困る。
→社会党は政府に不信任。プラホトニュクの民主党と組んで、これを通す。Sanduは街頭行動を宣言する。
・もともと欧米は6月以前、Sanduに、民主党と妥協して、ロシア寄りの社会党を追い出す
よう求めていた。Sanduが抵抗したので、ACUMと社会党の連立を認めたのだ(?)。
・Dodonはロシアのアドバイスを受けて、年末暖房問題で国民の不満が高ずるのを狙って、追い出すことを考えていた。
またSanduがいないと、西側の支援の凍結が解けないことも考えた。
しかし検事総長の問題で、破綻は早く訪れた。
・Dodonはこうなっても、西側はモルドヴァへの支援を解凍するとみている。
・来年大統領選挙。そしてもしかすると総選挙前倒し。★◇19、9、25(?) James
プラホトニュクを追い出して、ロシアはモルドヴァの利権籠絡に取りかかっている。空港と海への出口の港を買収することで、軍事的優位も確保しようとしている。
・ドドンは8月ショイグを招待して、戦勝記念日を祝った。ショイグは、3年間の軍事協力合意を提案。沿ドニエストルのCobasna兵器倉庫の古い兵器の撤廃、ないし撤退を提案。
・18ー19日にはモルドヴァで経済貿易協力委員会開かれ、ロシアから1500名同行。コザック。沿ドニエストル代表もオブザーバーとして同席。
・コメルサントはドドンに、Giurgiulesti港、チシナウ国際空港をロシアに売却するつもりはあるか、聞く。
・ACUMは利用されたことに気がつき、ドドンとの対立姿勢を強めている。しかし米国の助けなしには無理。
★◇19、8、7 James
現状。社会党とACUM(Nowという意味。2党連合)の連立、今のところうまくいっている。社会党のドドン大統領は力の機関への権力をプラホトニュクに奪われていたが、返してもらい(諜報長官の任命権。副長官の一人も、ドドンの補佐官が兼任。国防相と沿ドニエストル担当相はドドンが任命)、行政の方は主としてACUMの閣僚がやっている。女性の方が多い。多くは西側で教育を受け、仕事も持っていた者たちがほとんどボランティア・ベースで戻ってきている。
しかしプラホトニュクが張った社会の利権(密輸、輸出入の独占、カルテル、国営企業の資産切り売り、海外でのマネロン)、不法ビジネスのネットワークは警察、司法等と癒着して、これを破ることは難しい。
司法も清掃の必要。
・連立は61議席(社会党が35、ACUMが26)。5分の3。
・社会党は国会議長。党首のZinaida Greceanii。ACUMは11の委員会のうち5の委員長。
プラホトニュクの民主党は40議席。しかし何人かは逃亡中。
・ACUMのSandu党首は首相、Andrei Nastase党首は副首相兼内務相。内務省内部はプラホトニュク人脈。
・Sanduと4名の大臣は西側の有名大卒。西側企業、あるいは国際機関で勤務していた。こうした連中は正式の党員ではない。
全般的なソ連的風土の中では、新しい風。
(モルドヴァ・外交)
★19、10、1 Jamestown
ドドン、初めて国連総会へ。彼のスタッフには外交に通じる者1名しかおらず、スピーチをACUMの抑える外務省と協議していなかった。
その結果、中立よりややロシアよりの立場を発信することとなった。
・1年前モルドヴァが提案した、ロシア軍の沿ドニエストルからの撤退を求める総会決議に言及することもなく、モルドヴァ憲法の定める中立については、諸国の「保証」を求めるのではなく、「承認と尊重」を求めるにとどめた。そして中立をMilitary Neutralityにとどめるかの印象を与えた。これは、EUには入るがNATOには入らないという意味?
★19、9、11 Jamestown
ドドン、実質的に外交権を握って、親ロの方向にまっしぐら。
9月11日Popescu外相、訪ロ。事前の報道では、沿ドニエストルのロシア兵撤退の問題も話し合うとした。ロシア側はそれにはふれず、2001年の両国友好協力条約に従って関係を発展させること、18ー19日チシナウで予定する経済フォーラムのことを話し合うとした。
そしてロシア外務省は、18年5月のモルドヴァにユーラシア経済連合へのオブザーバー地位の提供提案のフォローを提案した。
これは当時、ドドンが議会の承認を必要とするとしつつ、「私案」として提案したもの。
・ドドンは社会党のために月70万ドルをロシアから得ているとされる。しかもその兄弟のアレクサンドルは、チャイカ検事総長の息子Igorとビジネスをしている。
・最近ドドンはモスクワへの出張から帰って、237ドルという「やすい」天然ガスを得たと誇ったが、これよりやすく購入する手段はいくつもある。
・5日、ドドンはブラッセルにとび、NATOのStoltenbergと会ったのはいいが、直後の記者会見で、「モルドヴァは永世中立を望む」と口をすべらせた。これはロシアの物言いなのである。
・月末には、ドドン訪米の予定。
コーカサス諸国
★19、12、2 Centrasia
議会、議席の大半を占める与党「新アゼルバイジャン」によって解散。
「大統領の改革、人事刷新を助けるため」
(何だ、これは?)
選挙は2020年11月の予定。
★19、12、10 Centrasia
アルメニアの専門家、アゼルバイジャンで大統領夫人Mekhribanとその実家Pashaev家に権力移行が準備されている、大統領府には9名も同家出身者がいる、Mekhribanを「鉄の女」として売り出すために、ナゴルノでの強硬姿勢がとられる可能性がある、という。
アルメニアの首相夫人Anna Akopyanは、メフリバンを、ナゴルノの首都ステパナケルトに招待(但し彼女もナゴルノの「客」として)。そこで平和解決を印象づけよう、と提案。
★19、11、21 Jamestown
ラヴロフとショイグ、パシニャン下で初めて来訪。ショイグはバクーでのNIS国防相会議参加の途上、10月29日来訪し、第102基地を訪問、トノヤン国防相とも会って、2020年の協力を調整。Su-30SM戦闘機を年末、あるいは来年初に届けることを約束。
・ラヴロフはアルメニアと、アルメニアが米国の協力の下に作っている生物学(生物兵器)研究所視察権を得る覚え書きを署名したと発表したが、これは延期された。
・アルメニアにとって重要だったのは、ラヴロフが「ある大統領が提案するまでは、ナゴルノの話し合いにナゴルノの代表が参加していた」という言葉。コチャリャンが、ナゴルノの代表は自分がやると言ったのを否定する用意と受け取れる。
コチャリャンとはロシアの大使が6月13日に会い、プーチンはコチャリャンの誕生日に祝電。そしてラヴロフ来訪前、コチャリャンは8日Sputnik Armeniaにインタビュー発表し、パシニャンはロシアとの関係を害していると主張。
・それでも、パシニャンのロシアと敵対しないとの政策は機能しているようで、ラヴロフ、ショイグの来訪に彼は満足しているだろう。
・もっとも憲法裁判所等、前政権が抑えている機関は多く、改革を進められない。パシニャンは当初の財産を食いつぶしつつある。
★19、11、14 Centrasia
米国上院の法律委員会議長リンゼー・グレアム、エアドアンと会談の後、「下院の採択したアルメニア人虐殺非難決議、取り上げないことにした。両国の未来のために」。
★19、11、4 Jamestown
ソ連崩壊でNunn-Lugar Biological Threat Reduction Programの下で、生物兵器専門家流出を防ぐため、グルジア、アゼルバイジャン、ウクライナ、カザフスタン、ウズベキスタンに通称Lugar Laboratoriesが作られている。ロシアはこれに懸念を強め、昨年10月に生物・化学兵器防御隊のIgor Kirrilov中将が公言。プーチンも「本当かどうかわからないが、米国は人種別に効き方が違う薬品を開発中」。
・→11月10日に予定されるラヴロフのアルメニア訪問で、両国は、アルメニアの研究所へのロシア厚生省・国防省関係者の立ち入りを認める協定に署名する予定。
これまでの交渉は、右Kirrilov中将が率いる。
★19,10,31
オスマン帝国のアルメニア人虐殺 米下院認定、35年ぶり トルコ猛反発
★19、10、2 Eurasianet.org
アルメニアのパシニャン、5月アスタナでのユーラシア経済連合NIS首脳会議では皆に距離を置かれたが、今回はエレヴァンでこれを主宰。プーチンもやってきた。
プーチンはパシニャンがすべての文書採択をこなしたことを評価。ロウハニとパシニャンとともにSelfieで写った写真はViral。
パシニャンはプーチンを空港に送りハグ。
・ロウハニもやってきて、イランとのFTA。
シンガポールの首相もやってきてFTA。
・プーチンは大使館でコチャリャン夫人と会見。
・パシニャンは国連総会でのスピーチでは、「友人のすべてに正しく理解されていない」とぼやいたが、今回はOK。
★19、10、30 Jamestown
10月、バクーではトルコ諸国会議と非同盟諸国会議、相次いで行われる。アゼルバイジャン、その外交上の立場を大いに固める。
・15日に第8回チュルク語圏諸国首脳会議。昔ナザルバエフが音頭をとり(?)、今は名誉議長。
今回、ウズベキスタンが加盟した。そしてハンガリーのオルバンがオブザーバーとして2回目の参加。Turkic Councilはブダペストに事務所を開く。
ナザルバエフは、Turkic CouncilをOrganization of Turkic Statesに改名し、Turkic Vision 2040を起草することを提案。
・15日に第18回非同盟諸国首脳会議。CSTOのメンバーのベラルーシがメンバー。
アゼルバイジャンは2019ー2022年非同盟諸国首脳会議の議長。
・→これらは、国連で票集めに便利。安保理非常任理事国だし、ナゴルノ問題アピールにも便利。
・非同盟諸国首脳会議の最終文書では、「アゼルバイジャンの領土占領の結果を合法とは認めない」との箇所。
★19、10、22 Jamestown
3日、アリーエフはソチのValdaiに参加。演壇から、「ナゴルノ・カラバフはアゼルバイジャンのもの!」と叫ぶ。
ロシア、沈黙。これは、ロシアがアゼルバイジャンに近寄りつつあることの証左、と取られる。
・同時にロシアはアリーエフに原発建設をオファーした。アゼルは答えていない。
原発建設は2008年には浮上。発電用のガスを節約して輸出に回すため。手始めに実験炉を1、19億ドルで作ろうという話もあったが、蹉跌。
・2014年にはNational Nuclear Research Centerが作られている。
★19、10、8 Jamestown
コーカサスでのロシアの一番のねらいはアゼルバイジャン(石油だろう)。グルジアはそのための経路、アルメニアは道具である。
しかしパシニャン政権の誕生で、アルメニアとロシアの関係が微妙になり、アゼルバイジャンではロシアがアルメニアを犠牲にしてナゴルノを調停してくれるのではないか、との期待が見られる。
(ジョージア)
★19、12、3 Jamestown
憲法改正の話、暴力的衝突を伴いつつ、続いている。野党側は憲法を改正して、「ドイツ型」の完全比例代表制(?)にするよう主張。現在は比例代表と小選挙区が半々。
11月14日には、議会で投票行われ、憲法改正発議成立せず。
→路上での暴力。議会の周りに壁。サカシヴィリはこれを「ベルリンの壁」と揶揄。撤去。
・米国を初め、西側大使が調停へ。米国はElizabeth Rood代理大使だがUSAIDの資金で、30日与野党会合の場所を提供。
★19、11、15 Centrasia
6月デモの時、イワニシヴィリはこう言って皆をなだめた。「よしよし。選挙制度を変えてやろう。今の半々(73名小選挙区、77名比例代表)ではなく、全部比例代表に。5%の足切りもやめよう」。
ところが今回、憲法改正発議のための議会での投票結果はNo。
113票必要なのに、103票。イワニシヴィリ与党「グルジアの夢」内の造反が原因。
→イワニシヴィリ、うそつきとしてまずい立場に。
★19、11、1
グルジア正教会、騒ぎ。MitropolitのTsaavaは、総司教のイリヤー2世を男色で非難。Sinodから除名される。
イワニシヴィリの政党によれば、これはサカシヴィリの正教会攻撃。
★19、9、20 Centrasia
8日、議会、新首相Georgii Gakhariya選出。サカシヴィリ陣営抗議。
夏の反政府行動を内相として弾圧した人物。ロシアで教育を受け、ロシアよりと目されるも、NATO加盟を誓っている(?)。
中央アジア
★20、1、17 K.
6日、ポンペオが来訪して中央アジア+米国会合が開かれる予定だったが、イラク情勢緊迫化で延期。1月末か2月初に。
★20、1、8
8日、ウズベク・タジクの国境画定委員会第1回会合タシケントで開かれたが、手続き文書で合意しただけで、肝心の国境画定文書への署名はなし。
★20、1、5
タジキスタン政府内話によれば、ウズベクとの国境の地雷撤去完了。ウズベク側がすべてやった。
★19、12、25 Centrasia
タジキスタンからロシアへの出稼ぎ、2016年には19億ドルを故国に送金した。これはピークの2013年の42億ドルの2、5分の1。2017年25、4億ドルに回復して以降、低位安定。つまりピークの2013年の半分のレベルで安定している。人数は百万強。
しかしルーブル・ベースでは、現在は2013年の水準を少し上回っているのである。
★19、12、13 Jamestown
(中央アジア首脳会議について、低い評価。「どの国の指導者も交代に当たっては、ロシアの支持を必要としている。首脳会議は形式的なものにとどまり、ASEANのようなものにはなるまい」)
今回、日程がなかなか明らかにならなかったことが特徴的。しかも最初に日程を明らかにしたのがナザルバエフで、彼は「11月27日タシケントで」と12日言明。
・しかし実際にはビシケクでのCSTO首脳会議(28日)直後の29日になった。
★19、12、5
ラヴロフ、ビシケクでの会議で、中央アジア域外国がグレート・ゲームとか言って、自分のモデルを押しつけようとすることに反対を表明。
★19、12 アリーポフ戦略研所長
中央アジア諸国首脳会合は、外相会合、分野別専門家会合はするが、機構は作らない。
ナザルバエフは、条約締結を提案してきた。
★19、11、29
トカーエフがキルギスを公式訪問中(?)、ザルバエフはミルジヨエフの招待でタシケントを訪問。中央アジア首脳会議に出席して、名誉議長に選ばれる。
その後、ミルジヨエフと個別会談。
・この会議では、ラフモンがアラル海救済国際財団の議長(3年)に選ばれている。これまでトルクメニスタンが議長。
★◇ウズベク・外交 19、11、19
N.G.,Panfilova
昨年3月延期された中央アジア首脳会議、29日タシケントで開かれる。昨年、タジクとトルクメンの間で問題が起きていた。研究イニシャティブ・センターMa'noのBakhter Ergashevによれば、タジク・アフガン・トルクメン鉄道の問題で、トルクメンが熱心の後、タジクがウズベクとの鉄道連結回復して関心を失う等で行き違いがあった。
それを9月、NIS首脳会議の場でミルジヨエフがなだめ、今回開催へ。
・トカエフが初めて出席。
・最近の問題としては、ウズベクから周囲への輸出が急増していることがある。タジクとの貿易は2018年78%増加。そのため、一連の輸入制限。
・カザフスタンとトルクメニスタンの間で、カスピ海横断輸送をどう分けるか、という問題。
・中国・キルギス・ウズベク鉄道も問題。キルギスが資金負担できないし、中国から融資をもう増やしたくないし、南北を結ぶものにしてほしいのに、他のメンバーはそれを望まず。ロシアに助けてもらうしかない。
・アラル海救済に向けて銀行でも作りたいが、キルギスは関心を持たない。
・今回でなくてもいいが、中央アジア諸国間協力についてinstituionalization必要。水資源・水力・輸送・国境等の分科会でも。
★19、11、8
(米国が)ISISをアフガン、中央アジアに送還しつつあるという観測の中で、11月6日夜、ドシャンベ西50キロのRudaki地方ウズベク国境哨所を20名のマスクをしたグループが襲撃、15名の武装分子が殺された。女性もいた。全員タジク人。
ウズベク当局も事件があったのは認めたが、それ以上のコメント避けている。
タジク当局は、彼らはクンドゥース地方からやってきたと言って、ISIS分子であることを示唆しているが、300キロも離れた山中をやってくることは考えられない。そして手口もISISににていない。幼稚。
→タジク当局がISISだと言っているだけなのではないか?
★19、11、5
タジキスタンのソグド州Matchin地区の300ヘクタールがウズベクに譲渡されたが、この中には金鉱山もある、という報道。しかし真相不明。金鉱山はカナダの合弁Aprelevkaが手がけていた。
しかし、Aprelevkaは報道を否定。そこには金鉱山はない。別のところだとする。
★19、10、23
トルクメニスタンからウズベクへ、定期的に「封印トラック」数台が行っている。トルクメン赤の半月協会長としてのGulya Davletova(ベルディの姉妹)の「開けてはならぬ」という書簡を持って。
★19、10、14 Centrasia
最近、中国の改革開発委員会副議長がウズベクを訪問して運輸省と会談。中国・キルギス・ウズベク鉄道の経路について数案を示した。
(要するに、何も進んでいないのだ)
・すでにタシケント・アンディジャン・オシュ・カシュガルの自動車道路はできており、これは交易の有用性を示している。
★19、9、27
ウズベク国防相Bakhodur Kurbonov、ウズベク独立後初めて、タジキスタンを公式訪問。
ウズベキスタン
★20、1、24
ミルジヨエフ、国内に労働力足りない所、余剰のところがある。戸籍propiski制度を変えよう、4月までに案を、と演説。その頃ウズベクで地震。
彼は同時に、住宅整備のため、住宅ローン助成を発表。
★20、1、23
ミルジヨエフ、議会に対して、「多くの大臣は任務を果たせないでいる。要員不足。特に地質・エネルギー部門。そして汚職。我々が乾パンをかじり、皆と同じレベルでやらないと。そしてタシケントにいるのは20%にして、80%は地方を見回るべし」
★20、1、20
アリポフ、国内専用の航空会社Humo Air近く開設と述べる。大統領自身の提案。
一人の娘婿のイニシャティブ。
★20、1、19
ミルジヨエフ、上院選挙で選ばれた84名に足して13名を指名。
その中にサファーエフ第一副議長。
★20、1、17 K.
15日、ラヴロフ来訪。30分後、「外相代理」に。夏に予定されるミルジヨエフ訪ロの準備。
かつてロシアで滞在期限に違反したウズベク人(数10万)が再び出稼ぎにいけなくなっている問題、ほぼ同数がウズベクに帰るとおなじめにあうことをおそれてロシアに滞留している問題。ユーラシア連合に入る場合の分野毎の移行期間とか。
・2018年両国貿易は20%以上増えて44億ドルに。うちロシアの輸出は26、5%伸びて33億ドルに。
ロシアはウズベクの貿易の16、9%で、中国の19%に次ぐ第2位。
・元々12日来訪の予定が、モスクワでリビア会議やることになって延期。
★20、1、9 Centrasia
選挙結果公表。
150議席中。自由民主党が53。国民復興が36、社会民主「公正」が24、NDPUが22、環境が15。
投票率は低かった(数字なし)。
投票用紙を一括して箱に投げ入れた例、年金を早めに払ってやるから投票に行けと言われた老人の例等、違反は多数。
結局、これまでと変わらない狂言選挙。
★20、1、9
電子政府、サイバー・テロ等担当の特殊法人UZINFOCOM長い、エミル・Gimranovが内部昇格。
★20、1、8
内務省の処罰執行・軍務機構部担当の次官に、Bakhodir Mirzarakhimov内部昇格。
★20、1、8 gazeta.uz
総選挙の投票率は62、8%。有権者登録数は315万人(?)。うち198万が投票(?)。
・女性議員が24名から48名に倍増。
・議員平均年齢は46、4歳。
★20、1、4
内務省、刑法改正をひそかに準備中との観測あり。集会、その報道に対する罰を懲役10年までとする方向。
12月28日には女性ブロガーのNafosat Ollashukurova(Shabnam)が精神病院から釈放されているが、彼女は右報道で取り締まられたもの。
★19、12、28
総選挙の結果、以前と同じ5党のみ。
これから5年間。大統領の自民党は少数与党。
(自民党が議席の3分の1程度と弱いことが、以前と違う?)
★19、12、23
Economistは、ウズベクをthe counry of the yearに指定。「1年でこれほど前進した国はない」。
B.Musaevはおちょくる。
「確かに選挙前には候補者のdebateがテレビで放送されたし、ブロガーなる者も現れた。しかしミルジヨエフのやっていることは改革という印象作りだけで、彼の言動自体はカリモフ時代のnarrativeと変わらない」
★19、12、22 Gazeta.uz
総選挙、暫定投票率は71、1%で、独立後最低。タシケントでは60、8%(要するに動員しなくなったことが民主化の証?)。カラカルパキスタン、カシカダリヤが75、4%で高かった。
海外でも投票。189万人が登録している。選挙前に8、9万人が不在投票ずみ。
★19、12、20
ネズミ講のAkhmad Tursunbaev、14年の刑。11170人をだまして、4060万ドルを蓄財。
★19、12、16
議会、検察官を上部の了承なしに行政罰に(行政法マター?)処することができるよう、法改正。
(誰が課するのか不明。内務相?)
それは、SGBの軍人(国境警備?)についても同様。
・国家親衛隊は別扱い。公務執行中は刑事罰に問われない(ここらへん、書き方混乱している)。大統領に直属。司令官は大臣と同列。
★19、12、7
グリナーラに新たな犯罪発見。(刑期をのばすためのもののもよう)裁判へ。これは企業の奪取。
★19、11、22
ミルジヨエフ、内務省幹部、数名解任。拷問での死亡件数が増えていること、投獄された高官を、賄賂を取って、警官の制服を着せ、自宅に毎晩返していた例に対して。
Mukhiddin Dzhuraev。Dmitrii Pan。
・拷問はフェルガナ、サマルカンドで起きたにもかかわらず、これら地方の警察幹部ではなく、中央の幹部だけ粛正されたのは奇異。
★◇19、11、11
Akhmed Aliev(金鉱山社長?)、2012年20年の刑を突然受けていたのが、9月に判決変更で出所。記者会見で、2011ー12年にSNB次長のシュフラト・グリャモフがクーデターを企てていたこと、ミルジヨエフは暗殺することを企てていたことを明らかにする。Alievはこのことを偶然知っており(?)、2014年にはミルジヨエフに証拠を全部渡した。
ミルジヨエフは18年1月19日公式に発言して、「SNBに裏切り者がいた。グリャモフだ。彼の跡はまだ残っている」。
★19、11、7
上院副議長Svetlana Artikova、検事次長に横滑り。1962年生まれ。タシケント法科大学卒で、元々検事出身。
★19、11、6 Jamestown
12月22日、総選挙。純正野党はなし。これまでの5党。
しかも、英国で教育を受けたコンサルタント会社Smartgov社長のAziz Umarova等、せっかく与党の自民党に入ったのに、立候補を認められなかった者は多い。不透明。
そして住居撤去問題を告発してブログ界の英雄となったRasul Kusherbaevも、現在議員であるにもかかわらず、自民党からの立候補認められず。
・しかし、以前よりも自由になった点はある。それは政策議論。ユーラシア経済同盟への加盟の是非が議論されている。第2党の国民復活民主党のAlisher Qodirovカディロフは明確に反対を表明。ソ連復活に引き込まれるから。
・ソ連時代からのPropiska制度を廃止することもIssueになっているが、全党廃止に賛成。
★19、10、26
カシカダリア、知事、副知事、警察長官、国税長官、検察、諸地区長、総取り替え。知事は2013年以来のZafar Ruzievが元副首相、農業相、サマルカンド知事で18年11月にジザク州の一地区長に格下げになっていたZoiir Mirzaevに交代。副知事等には、諸方からの寄せ集め。この人事の会議を主宰したのはアルヒポフ首相。
★19、10、23
元大統領府総務部長Asatulla Dustov、人事、大学入学、国営財産払い下げ等々で収賄組織を作り上げていた、それは各省庁までのピラミッドを形成する犯罪組織だった、1件数十万ドルまでの賄賂を取っていた、それは総計160万ドルに上るとして逮捕された。共犯としてK.Pirnazarovなる者の名前もあがる。
★19、10、21
ミルジヨエフ、スルハンダリヤで全国の知事等を集めた会議で、まともな中堅幹部がいないことを嘆く。知事研修学校もない。
★19、9、27
FarkhodMakhmudov、大統領府副長官(?)に任命。長官はZainilobiddin Nizomiddinov(?)。マスコミ担当。これまで参事官。
1996年タシケント大学の新聞学科卒業。Uzbekistan24を率いる。
★19、9、27
SGB(諜報)長だったIkhtier Abdullaev、軍事裁判所で2ヶ月審理の末、一味とともに判決。18年懲役。次長Dzhakhangir Igamovは16年。
犯罪組織の形成、収賄、恐喝、暴力団のための関税不正等々。
★19、9、23
12月22日に総選挙。9月20日、選挙戦開始。初めて5つの政党が候補者を出す。
民主党、人民民主党、企業家・実業家運動、自由民主党、社会民主党。
今回は135に限らず(?)、150の選挙区すべてに候補者をたてていい。
そして2000万の有権者中、今回初めて200万もの青年が投票へ。
★19、9、18
グリナーラの娘Iman、母の新しい裁判が始まるのに合わせてロンドンから政府を脅迫。「汚職の証拠を公表する」
(ウズベキスタン・経済)
★19、12、19
18日、大雨のため建設中の地下鉄ユヌサバード線で、地面が陥没。トンネルに水が浸入して4名死亡。
★19、12、13 JETROタシケント事務所長 高橋淳
10月1日の外貨準備は278億ドルで、うち金が117億ドル。
・日本との査証が撤廃されて、地方の中小企業主が多数来訪するようになった。
・ロシアでも中国でも、40フィートのコンテナ通過に4000ー5000ドルを徴収する。
・対外政府債務は10月現在で135、9億ドル。対内政府債務は56億ドル。
ADBからの借り入れ残高は39億ドルで、国際機関からの借り入れ中51、4%。
世銀からは27、9億ドルで36、5%。
・外国政府からの借り入れ残高は中国が30億ドル、日本が18億ドル、フランスが5、7億ドル、韓国が5、7億ドル、ドイツが3億ドル、ロシアが1、2億ドル。
・歳入構造は、VATが34、5%、法人税が17、2%、個人所得税が12、5%、資源利用税が12、2%、物品税が8、9%、関税が2、1%。
・歳出構造は社会が50、4%(教育が大きい)、経済が10、8%。
・2020年の財政赤字は3、4兆スムで、その67%を国際機関からの借り入れで対処。国債で21%。
・輸出構造は、1ー9月で金が1位で29、1%(価格高騰)、サービスが18、5%で2位。燃料・石油製品が16、1%、繊維製品が8、6%、食品が8、4%、機械製品が2、3%、綿糸が1、7%。
(おかしい。綿花がない。サービスに数えられている?)
・貿易相手国1位は1ー9月で中国で、18、7%。2位がロシアの14、9%。3位がカザフスタンの8、3%、4位は韓国の6、6%、5位はトルコの5、8%。
★19、11、29
昨年7月、世界銀行とADBは、前者が5億、後者が3億ドルの財政補填融資を行うことを合意した。
→6月世銀は5億ドルを供与し、今般ADBは3億ドルを供与(世銀は2回、5億ドルずつ供与したと書いてある)。
・今年度の予算は、GDPの1、1%相当の財政赤字を想定。これは5、3億ドル。このため、初めて世銀とアジ銀の融資を使用。
2020ー2021年には、財政赤字をGDPの0、1%に下げ、それは短期国債発行で充填する計画。
★19、11、29
月末、寒さの到来とともに、停電・停ガス広範囲に発生。トルクメン、タジク(!)、カザフから電力輸入へ。
テレビの対談番組も途中で切れる。
アリーポフは閣議で、「恥だ!」
今のところ懲罰人事は行われていない。
(サボタージではないか?)
★19、11、27
保健省、薬品価格、不当に上がりすぎているとして、抑制する措置を発表。
国内薬品産業保護のためでもある。
(価格統制復活につながり得る)
★19、11、17
クチカロフ財務相、「2019年インフレは15、5%以上に。実感で25%」。
・国内産業保護で高関税。物品税も上がっている。ガソリン、その他日用品の価格、カザフスタンの2倍。
・その割には賃金低い。最低賃金は月65ドル。
・→法人に対して外貨割り当て、再開されるかもしれない。
★19、11、14
ミルジヨエフの下に、EBRDの協力で外資協議会創設。FDIのための環境改善。年に2回総会。
★19、11、9
外貨・輸出入管理法、改正へ。
偽輸入で外貨を海外オフショアに送る例、輸出した代金を海外においたままにする例(?)が増えたため。罰金を強化する、と言うか、高額罰金が適用される期限を短くする。
しかし輸入の45%を占める機械機器には適用しない。この法改正で被害を被るのは、輸出入業者の8%程度のみ。
(とは言っても、機械機器の「輸入」が増えたり、それを取り締まるためにますます規制が強化されて、結局昔の規制に戻ってしまうのでは?)
★◇19、11、5 Review.uz
国家債務は来年初め、213億ドルになるだろう。GDPの36%相当。うち対外債務は153億ドル。うち67億ドルは外国政府、77億ドルが国際金融機関、10億ドルが投資家。
・中国への債務が2015年1月から19年1月の間に急増。10、5億ドルから19、6億ドルに。
・2位が日本で、19年1月現在14、9億ドル。20年初めには18、3億ドルになるだろう。フランスが3位で、1年間で2700万ドルから5、7億ドルに急増。次が韓国で5、68億ドル。ロシアは1、2億ドル。米国は2700万ドル程度。
★19、10、26
(ウズベクの石炭の民営化計画、おそらくロシアが撤退したことで白紙に戻る)
ロシアのProgressGorTekhがUzbekuglyaの株式45%を取得するはずだったが、リストから落ちる。
★19、10、25
3日大統領布告で、大統領府の経済研究センター、経済研究・改革センターに改組。その下に社会・経済改革Acceleraterなる部署を新設。双方とも長は同じ(誰か不明)。
これまでの各省縦割り、社会からの遊離、Stereotypeを破る。
OAEア首連がAcceleratorへの支援(資金?)、要員の研修を提示している。
(一種の外貨基金のようなものを想定?)
★19、10、20
国家資産運営庁の民営化局長Zhamoliddin Kudratov記者会見。ちゃんと稼働していない工場を民営化中。ネットで競売にかけている。投資計画を提示することが条件。
(誰も買わないよ)
他方、予算にもからむ重要な銀行、Kafolat保険会社は、競売ではなく、IPOによって一部民営化をはかる方向。(要するに、大事なものは売却しない)
★19、10、14
小麦粉、他の穀物の価格自由化により、パンの価格は50%程上がり得る。小麦粉1キロが15セントから21ー26セントに上がるだろう。
低所得者は、1月5、3ドル程の補助金を受領することになるだろう。これまでも、160万人が得ている。
★19、10、7 togri/uz,Yulii
Yusupov,Center for Economic Development長
経済改革逆行中。
2019年1月から関税引き下げのはずだったが、電子製品のように国産に重点がかかっている品目は引き下げ延期。引き上げられたものさえある。農業機械も、輸入については国内生産者の了承(?)必要。
・「不要な輸入」は承認されない方向。
・法外な財政支出と銀行融資がスムの減価を生んでいる。ところが官僚は輸入を減らして輸出を増やせば貿易バランスを回復できると考えて、関税を上げる。
(議論がprimitive。Yusupovは西側に留学したらしいが、考え方が抽象的。製造業がウズベキスタンで育たない理由を十分理解していない)
★19、10
外国人の入国手続き、簡単になった。ブースも増えた。無査証も増えた。
L/Cも改善されたので、輸入決済が容易になった。
★19、9、26
(ウズベク・青年)国税委員会次長に、アブドル・アジゾフ。「デンマーク人」というあだ名。Arhus大学を卒業して、2006年から税分野へのIT使用デンマーク政府の専門家。
★19、9、25
当局、ATMでのドル支払いを10月から停止するよう通達。マネロン防止。
ID提示が必要になる。交換所や銀行でIDを提示すれば、ドルを入手できる。
★19、9、25 Belnaviny.by
上半期、インフレ8、2%で、NIS中最高。
★19、9、16
当局の約束にもかかわらず、綿花収穫に公務員がかり出されている。
アンディジャンの電力網公社員には、「ボランティアの収穫に出かけてください」との指示。★Gazeta.uz
13日、農業以外の土地民営化法にミルジヨエフ署名。
2020年3月に効力。
(これまでも実際に行われてきたことを法制化したものだろう。1月にミルジヨエフが同種の布告に署名し、7月1日から民営化が可能と言うことになっていた)
工業、個人の住宅等建設のために、法人に認める。公開の入札で。拒否の理由も公開する。
手続きは地方の国家機関(具体性に欠ける)。
・資源のあるところ、戦略的な意味のある土地は民営化されない。
・国家にとっては、かなりの歳入になるのでは?
(ウズベキスタン・経済)
★19、12、20 Kremlin.ru
プーチン、モスクワでNISのinformal summit(NIS首脳会議)を開催。第2次大戦前、(ソ連は悪いことをしていなかったことを示す)展示会に首脳たちを案内。
訪日中のウズベク、ミルジヨエフ大統領は欠席(代理の名前もない)。カザフスタンからはナザルバエフが出席している。
欠席はミルジヨエフだけ。ベルディムハメドフも出席。
★19、12、13 Centrasia
米大使、「査証拒否が多いのは、査証許可期間を越えて非合法に米国に残るウズベク人が多いためだ」。
(つまり中央アジアからは、非合法に米国に残る出稼ぎが多いということ?)
ウズベク人の米国査証申請の70%が拒否されている。この率は世界で8番目に高い。
★19、12、19
自民党は、選挙を前の綱領に、ユーラシア経済連合との関係推進と同時にWTO加盟を喫緊の課題とする。
双方に加盟。相矛盾しないとする。
★19、12、5
政府はロシアのNovaport社といくつかの空港近代化交渉。しかしNovaportは長期のconcessionを要求して合わず。政府は住友と交渉開始。
★◇19、11、24 N.G.
ユーラシア連合に入るべきか、WTOを優先するべきか。国内で議論。米国大使は「ユーラシア連合に入ったら、WTOは難しくなる」と言った。(当然の話しで、別に脅しではない)
・ユーラシア連合ではウズベクは大きな存在なので、ポスト等、調整が大変。
そしてユーラシア連合には、新加盟を調整する経験が不足。
★19、11、11 K.
10日、サマルカンドでValdaiと戦略研究所合同会議。非公開会議では、ウズベクのユーラシア経済連合加盟問題が活発に論じられた。年末までには加盟申請があるだろうとみる者から、数年はかかるだろうとする者までまちまち。
ウズベクにとっての問題は、自動車を初めてして国内産業を保護できるかどうかということ。
★19、10、30
11月1日、米国Webster大学がタシケントで開校。470名の学生。英語教師養成。
2017年ミルジヨエフ訪米のフォロー。
★19、10、16
バクーでチュルク語諸国協力会議(チュルク評議会)首脳会議で、15日ウズベクは9月に出した加盟申請を認められる。
この会議は2009年10月創設。アゼル、カザフ、キルギス、トルコが原加盟国。
★19、10、15 Jamestown
ロシアの軍事演習Centerー2019にウズベクは100名の特殊部隊を派遣(初めて?)。
CSTO加盟との観測を生む。
・しかしウズベクは諸国との共同軍事演習を行うようになっている。2018年9月にはタジクと初めて小規模の反テロ演習。
2019年にはベラルーシ、トルコ、パキスタンと。さらにタジクと2回目。
・Kurbanov国防相はOrenburgを訪問し、Center2019を視察。
・9月にはボロージン議長が来訪し、CSTO議会Assemblyにオブザーバーとして加わるよう招請。
・しかし9月末国連安保理でのカミロフ外相は、中央アジアは自衛できると述べている。
★19、10、14 Jamestown、Umida Hashimova
ウズベクがユーラシア経済連合に加盟の意志を持っているとの発言は10月2日来訪のマトヴィエンコがしたものだが、7日には上院国際関係委員会副委員長のFarid Mukhamedshin(あの大使。元々Ssod出身)も同様の発言。
・ウズベクではブラク・ボックス。しかし野党のMilly Tiklanish党首のAlisher Qodirovは、ソ連復活の野望だとして、反対の表明。
・ウズベク側は不意をつかれたようで、パンドラの箱を開けてしまった感がある。
★19、10、11
マトヴィエンコ上院議長、来訪。「ウズベクはユーラシア経済連合加盟を検討している」と言う。これについてサファエフ上院副議長は、「このことはすでに3年議論されているが、結論はでていない」と言う。
★19、10、10
マトヴィエンコ来訪。「ミルジヨエフはユーラシア経済連合加盟を検討している。しかし真剣な分析が必要だと言った。ウズベク経済に損害を与えないかどうか。両国大統領は、作業グループを作って、その点を徹底的に検討することで合意している。ロシア側はシルアノフが議長で、年末までに分析を終えることになっている」。
これはウズベクで騒ぎを呼び起こし、コメントしたのは今のところサファエフのみ。「ミルジヨエフは圧力に屈する人間ではない」
★19、9、29
EIB(EU投資銀行)はウズベキスタンに、アラル復活と題し、その実アムダリア周辺の灌漑施設近代化等のために1億ユーロを約束。
★19、9、27
(原発建設がカザフスタンに被害を与えるとの趣旨をCenter for Research InitiativeのBakhtier Ergashevが唱えたようで、批判を浴びている)。
★19、9、18
中国人に7日間までの無査証滞在を許可。これで85カ国目。
★19、9、4 James
アリポフ、8月26日に北京で第5回政府間協力委員会(2011年以来)開催。中国多数の融資でインフラ建設(300億円を越えない)。またウズベクは今回初めて、元ベースでの融資を試みる。
・CITICとウズベク政府が10億ドルの共同投資基金を立ち上げて、石油化学工場を建設する。
・上半期、中国はロシアを抜いて最大の貿易相手に。主として中国の輸入が増えたため。
・中国開発銀行は、ウズベク航空に3億ドルの融資。飛行機購入。
・5億元の人民弊融資。初めて。
・中国の輸出入銀行は水力発電所建設・近代化のために6500万ドルの融資。
・Huaweiはウズベクの最大の電信設備プロバイダーになっており、今般1、5億ドルの融資契約。
・SCO事務局長のノロフも、動いている。
(ウズベキスタン・対日関係)
★19,12,20
日ウズベク首脳会談
総額1800億円超の円借款を供与すると合意。ナボイ火力発電所内にガスダービンを設置する。農業を多角化するため、園芸作物を生産・加工する農家に金融支援。
★19,12,18
大統領は質問に書面で回答し、日本側と共同で投資規模が60億ドル、事業を実施すると明らかにした。
○WTOへの早期加盟。
○「19年は外国からの投資が3倍の70億ドル」。
★19,12,13
三井住友銀行はEBRDと提携し。現地企業が環境負荷の低減。製品を日本から輸入する場合、現地の金融機関が発行した信用状をEBRDに保証してもらう。リスクの一部をEBRD。リスクの許容度が高まり、三井住友銀は資金などを出しやすくなる。第1弾として、スマートガスメーター。
★19,12,13
三井住友銀はEBRDと提携し、現地企業が環境負荷の低減、製品を日本から輸入する場合、現地の金融機関が発行した信用状をEBRDに保証してもらう。リスクの一部をEBRDに。リスクの許容度が高まり、三井住友銀は資金などを出しやすくなる。第1段としてスマートガスメーター。
カザフスタン
★20、1、24
トカエフ、6月頃までに年金制度「近代化」案を準備すると言明。
年金基金を住宅取得支援等に使用することについて。「すべてを今、バラマクとはできない」
★20、1、16
マミン首相、Samruk-Kazyna会長職を奪われる。
2018年5月法改正の結果。
★19、12、27
アルマトイでのBekAir墜落で、将軍評議会議長のRustem Kaidarov死去。
★19、12、18
アシンバエフ・Maulen、大統領補佐官から
大統領府第一次長に。
★19、12、13
16日の独立記念日を前に、当局はアブリャゾフ系の野党「カザフスタンの民主的選択」活動家たちを拘束。
トカエフは以前、平和的な集会は許可すると言っていたが。
★19、12、6
来年春からのアルファベットでの小学校教育、無期延期。フォントの制定が時間がかかっている。
★19、12、4
4名の児童性虐待者Pedophil、薬品去勢。効力は半年のみ。
★19、11、29
トカーエフがキルギスを公式訪問中(?)、ナザルバエフはミルジヨエフの招待でタシケントを訪問。中央アジア首脳会議に出席して、名誉議長に選ばれる。
その後、ミルジヨエフと個別会談。
・この会議では、ラフモンがアラル海救済国際財団の議長(3年)に選ばれている。これまでトルクメニスタンが議長。
★19、11、27
Satpaev、アフリカの例にならい、国を貴族=有力者=タカ派、官僚、そして旧指導者の親衛隊的連中に分ける。
★19、11、26
実業家のKenes Rakishevは、6月から外務省の客員顧問。
★19、11、11
10日、アスタナ左岸の70%で停電。長時間。変電所事故。
大統領官邸、議会、政府が停電。(ナザルの使う図書館は?)
★19、11、5
ナザルバエフ、トルキスタン建設状況を視察。
★19、10、31 James
「人事はナザルに協議」という布告は、波紋を呼んでいる。しかしナザルバエフは11日テレビで、アブリャゾフ(?)達、そして前政権の官僚達が、ことさらに不和の種を蒔いていることを非難、投票で選ばれたトカエフが大統領だ、と明言。
「トカエフは自分にアドバイスをよく求めてくるのは確かだ。しかし決定は彼が行う」
・トカエフはアスタナの電車建設、アルマトイの都市開発における遅延、腐敗を非難しており、ここにナザル時代の官僚達は身の危険を感じているのかもしれない。
★19、10、30
26日、「カザフスタンの民主的選択」党による反中集会は許可されず、合計26名拘束。この政党はアブリャゾフが設立。
反中運動の陰にはアブリャゾフがいる。
★19、10、24
ダリガ、上院代表団を引き連れて訪ロ。キリル正教会総司教との会談、報道される。
★19、10、23 N.G.
トカーエフ、ほとんどすべての重要人事(大統領府、大臣、知事、検察、諜報、中央銀行、国家親衛隊等。軍隊が入っていない。これはCentrasia 22日)については、国家安全保障会議議長(ナザルバエフ)と協議するとの布告に署名。
→双頭制についての記事多数。
しかしトカーエフのスポークスマンは、「2月の国家安全保障会議の権限強化に沿った技術的な布告。協議しても、最終決定はトカーエフが行う」と発言。
★19、10、19
ナザルバエフの孫Aisultan、ロンドンの裁判所で執行猶予つき1年の刑。麻薬中毒治療も命じられた。140時間のボランティア活動。1000ポンドの罰金。
自殺すると言って、警官にかみついた。
★19、10、15 Nur.kz
トカエフの息子チムール。1984年生まれ。実業家。修士論文はカザフの対西側戦略。
★19、10、14
カズムナイガス、Kazmunaigaz長、Adat Nurseitov,56歳で死去。(社員一同が告知を出したのみ。死因言及なし。おかしい)
★19、10、12
ナザルバエフ、テレビKhabarでインタビュー、「二重権力という話が広がっているが、これはカザフスタンを不安定化させたい者たちが海外から流している話だ。カザフスタンは大統領の下の単一国家。自分は安全保障会議の議長だが、これは合議機関」
★◇19、10、11
対外諜報局、国家保安委員会KNBの傘下に再び入る。対外諜報担当として、KNBの副長官にBaizhanov Gabit任命される。
・(もっと重要なのは)ナザルバエフ事務局長が更迭された。Eldar Tomashovが「別の仕事に移るため」更迭され、代わってUtenov Aidar。
(前者がトカエフとナザルバエフの対立を演出しすぎたためかもしれない)
★19、10、11
18年3月、汚職で10年の刑を受けていた元経済大臣Kuandyk ビシムバエフ、保釈。
★19、10、9
ナザルバエフの娘婿クリバエフ、オリンピック委員会議長になったため、これまでのボクシング協会長、ウォーター・スポーツ協会長を辞任。ボクシング協会長はには、Kenes Rakishevを推薦。
★19、9、23
トカエフは軍人任命。空軍司令官にNurbolat Topaev。東方軍区陸軍司令官にAsan Zhusupov。
★19、9、21
Arysiの兵器倉で、再び爆発。自動発火。
★19、9、21
アスタナとアルマトイで、57名が不許可集会を試みて拘束。アブリャゾフ一味。
★19、9、18
Atamukulov外相、産業・インフラ開発大臣に。外相にMukhtar Tleuberdi、内部昇格。後者は1968年生まれ。カザフ民族大学で哲学。MGUのISAAで研修。韓国のヨンセ大学留学。1993年以来外務省。マレーシア、インドネシア、ブルネイ、フィリピンの大使。スイス、リヒテンシュテイン、ヴァチカンの大使。2016年に第一次官。
★19、9、18
「ネヴァダ家族運動」(核の被害を受けた国のことだろう)30周年を記念して、詩人Suleimenovがメダルをナザルバエフに授与。
★19、9、18
トカエフ、4人目の大統領府長官。カラガンダ州知事のErlan Koshanov。
1962年生まれ。早くから党・政府経歴。
★19、9、13
トカエフは中国を3日間、国賓。共同声明。変わった点なし。
ほぼ同時にナザルバエフはロシアに飛んで、プーチンにダリガへの継承を説明したとの観測。
トカエフの訪中直前の反中デモ続発等、中国、ロシアがトカエフ、ナザルの争いに巻き込まれる可能性あり。
(カザフスタン・外交)
★19、11、28
3交代目の国連平和維持中隊、レバノンに到着。120名。
インドで研修を受けた者たちで、「インド・カズ大隊」と呼ばれる。
★19、11、21 Asia Times
Astana Clubという国際フォーラムあり。BoaoやValdaiの向こうを張っている。第5回が開かれた。ロシアからはVladimir Yakunin(!)。(その他もall kinds of old bullshits)
★19、11、14
ダリガ、アルメニア上院(?)議長の招待でアルメニアを公式訪問。両国協力についても話し合う。
(やりすぎではないか?)
★19、11、12
ナザルバエフ、ゼレンスキーに電話して、プーチンとの会談をアレンジしてやってもいい、カザフスタンでやることでもいい、と言った。
(やり過ぎだ。トカーエフの出番がない)
★19、11、8
7日、トカエフ、オムスクの地方物産展(と言っても兵器が多い)にプーチンとともに。
★19、11、5 Jamestown
カザフスタンからウクライナへの石炭輸出、ロシアの妨害で月間1100万ドルの損失。
ドンバスの石炭がロシアの諜報とオリガークの支配下に入り、ロシアの石炭とまぜてロシア産としてウクライナ、欧州へ密輸されていることと関係。
★19、10、23
ナザルバエフ、天皇即位式で訪日。ゼレンスキーと会談。ウクライナに2年間留学したことがある。
★19、9、25
Human Rights Watch、トカーエフに非暴力的な政治集会者を拘束するのをやめるよう、法改正を要求。
★19、9、24 Centrasia (9、12 K-News)
反中行動は、たとえばジャナオーゼンでは恒常的な現象になっている。これは反中にかこつけての政府への抗議なのだ。経済が悪いため、失業率が高い。
・政府に近いオリガルフ、そして「家族」はオランダでマネロン。そしてオランダから外資としてカザフに投資、カザフ政府予算で有利な案件にして稼いでいる。
だから、本当の米国の対カザフ投資は、中国の対カザフ投資額と変わらない。190ー250億ドル。
★19、9、23
トカエフ、国連総会出席のため出発。
★19、9、17
ダリガ、ヴァチカンを「中央アジア諸国で初めて」訪問。第7回諸宗教指導者大会の準備。
カトリック僧侶が毎年査証を更新しなければならない問題の解決を請け負う。
「私が監督してやります」。
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Japan and World Trends [日本語]: ロシア旬報第2号 旧ソ連諸国の動向 2019年10月から2020年1月
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Madu Asli
Japan and World Trends [日本語]: ロシア旬報第2号 旧ソ連諸国の動向 2019年10月から2020年1月
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