ロシア旬報第2号 軍事 2019年10月から2020年1月
(旧ソ連圏には計13年間勤務したが、今でもロシア語、英語のニュース、論評を毎日読んで、自分でデータバンクを作っている。それをベースに四半期ごとに若手の専門家の参加を得て勉強会を開いている。そのデータバンクを旬報として、簡単なコメントつきで公開することにした。あと何年できるかわからないが、お役に立てば幸い。日付は新しい順に並べてあるが、乱れているところもある。情報源として、IとかKとかの略号があるが、これはイズベスチヤとコメルサント等の略。何もないものはwww.centrasia.ruあるいは日経の記事である)
ロシア旬報第2号 軍事 2019年10月から2020年1月
この期間に顕著であったことは、次の通り。
1.中東での日ロ共同軍事演習
殆ど報道されなかったが、1月22日、イェーメンのアデン湾沖で、日本自衛隊の護衛艦「はるさめ」とロシア・バルチック艦隊の駆逐艦「ヤロスラフ・ムードルイ」が共同演習をしたことは、日ロ関係上かなりの意味を持っている。アデン湾沖での共同演習はこれが2回目だし、日ロ間の軍事交流は1990年代から続いていて、日本海では共同演習を何回もしているのだが、中東という離れた海域で両国が共同演習をしたことは、ロシア人にはかなりの前向きの印象を与えることができるからだ。なぜかと言うと、現在米国が音頭をとってホルムズ海峡護持の国際艦隊を作ろうとしている中で、日本はこれとは別個の名目で護衛艦を派遣して、これも独自の動きをしているロシアと共同演習をした(名目は海賊退治)ということは、かねて日本を米国の手下に過ぎないと思っているロシア人に再考を促すことになるからだ。
2.ロシアの国防費増加打ち止め
1)ロシアは2010年代初め、国防費を大幅に増加して軍装備の近代化をはかった。2008年のグルジア(ジョージア)侵攻では、装備の老朽化が顕著であった。兵器体系の思想は戦車中心の第2次大戦のままで、将校達は普通の携帯電話で連絡を取り合い、爆撃機はグルジア軍のソ連製対空砲火で撃墜される始末だったのだ。
しかし昨年12月19日の年次テレビ会見でプーチンは、「3兆ルーブルほど使って、軍需産業基盤を近代化した。その代わり軍需部門の負債が増えた(多くを銀行融資に負っているため)。それは数千億ルーブルにのぼる」と述べている。ショイグ国防相も装備の近代化の実績を何度も誇示、現にシリアでは2015年、新型巡航ミサイル「Kalibr」をカスピ海のヴォルガ河口の艦上から発射して目標に命中させた(検証できない)と称している。
2)この成果を受けて、ロシア指導部は国防費の減額に踏み切った。昨年11月11日の閣議でプーチンは、「来年度の国防予算は減額だが、技術開発は続けるよう」と述べている。これによってメディアの一部には、ロシアの国防費は480億ドルで、サウジ・アラビア、英国、フランス、日本にも劣る世界7位になったという報道が見られる。ロシアの国防費はさまざまの予算項目の中にも隠れているので、早計は禁物だし、この頃のロシアは「すぐ引き金を引く」ので要注意。
3.海軍力の後退
海軍の建艦・修理能力が不足している。11月12日付のJamestownは、「2年前、国防省はこれからの2年で35隻の艦を建造すると言ったが、実際には25隻受領したのみ。造船所は量的、質的に能力不足。老朽艦修理と新造艦建造の任務に堪えない。しかも国防予算削減で、これからどうなるかわからない。新造艦にしても、電子機器等は西側による制裁のために輸入ができなくなった部品があるのに、それに目をつぶって納入している」と報道。
最近進水した巡洋艦Aldar Tsydenzhapovの場合、hydro-acoustic機器(潜水艦用だろう)Zarya-2が、米国のDSP Block and Analog Devices社から部品を購入できず、機能していない由。こういう時、日本企業がその部品をロシアに輸出すると、かつての東芝機械事件と同様の反発を米国から食らうことになるだろう。
そして造船所の能力低下については、2018年11月、ムルマンスクの浮きドックで修理中のロシア唯一の空母「クズネツォフ元帥」が、くずれてきたクレーンに打たれて損傷、そして今年の1月には同じくムルマンスクで修理中に溶接工事から火災を起こし、再稼働できるのは2022年とされている。
4.核戦力の誇示
軍需産業基盤を近代化したとは言いながら、ロシアは通常兵力では自信がないようだ。シリアで、2018年2月ロシアの傭兵部隊がクルド勢力の支配する油田を奪うべく襲ったところ、そこにいた米軍特殊部隊の反撃を受け、200名内外を失う大失敗を犯している。これにより、傭兵企業Wagner社のプリゴージン社長は失脚(当時クレムリンは、「すわ、米ロ偶発戦争勃発」というわけで、パニクったらしい)、他の傭兵企業が台頭しているもよう。
そういうわけで、唯一米国と同等と言える核戦力への傾斜が顕著である。プーチンは「あまりロシアをいじめると、核を使うからな」という意味のことを何度も言っている。脅しを効かせるために、昨年10月15日―17日にはGrom(雷)2019と称して、毎年恒例の核発射訓練を実施。これまでは1日で終わったのが3日間、陸、海、空と「核の三本柱」の発射訓練を全国規模で行った。太平洋艦隊の原潜は長距離ミサイル(SLBM)を発射、弾頭はカムチャツカ半島の標的に命中している。北朝鮮の比ではない。モスクワではプーチンが司令部に座し、演習を見守った。
5.「米の虚をつく兵器」
ロシアは対米核抑止力を確保するために、「米国とは違う安上がりのやり方」を試みている。1980年代、レーガン大統領の「宇宙配備兵器開発(SDI)」の掛け声に騙されて(と言うのは、米国は掛け声だけで実施しなかったので)同じことを試み、財政赤字を拡大させる結果となった轍を踏みたくないからである。
その結果、海上艦配備の中距離巡航ミサイル「Kalibr」が完成しているし、さらに高性能のTsirkonの開発にはっぱがかけられている。これはマッハ8で500キロ飛び、巡洋艦クラスを一発で沈める。さらには陸上の目標も狙えるという代物である
しかしマッハ27もの極超音速でグライダーのように滑空、コースを敏速に変えることで、米国の迎撃ミサイルを無力化する「アバンガルド」は、開発の進展ぶりが不透明だし、プーチンの言う「原子炉で無限に飛び続け、必要になったら目標めがけて飛んでいく」巡航ミサイル(こんなものは米国から常に居場所を把握されて、有事にはすぐ撃墜されると思うのだが)も、小型原子炉の開発でつまずき、昨年8月には5名ものエンジニアが亡くなる事故を起こしたものと見られている。
6.ロシアの中距離核ミサイルが日本にとって持つ意味
日本にとっては、ロシアの中距離巡航ミサイルが核弾頭をつけて極東に配備されると、かなりの意味を持つだろう。もっとも、中国は日本に到達する中距離核ミサイルを100基以上持っているし、この頃は北朝鮮がこれに加わっているので、ロシアが配備したとしても、情勢は大きく変わらない。それにロシアの中距離核ミサイルは、中国、北朝鮮をも念頭に置いたものとなるだろう。
1980年代初め、米ソが中距離核ミサイル削減を交渉し、ソ連がそれを欧州方面からシベリア・極東に移すことで米国と手を打とうとした時、日本は米国に強力な要請を行ってこれをつぶし、結局全面撤廃で合意を成立させたことがある。実際には中国が米国に密かに強力な圧力をかけていたのが効いたようなのだが、今回はロシアが中距離核ミサイルを極東に配備しても、1980年代ほど神経質になる必要はない。
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(以下はデータ・バンクから)
★19、12、19
プーチンの年次記者会見。
「3兆ルーブルほど使って、軍需産業基盤を近代化した。やり遂げた。その代わり軍需部門の借金増えた。数千億ルーブル」。
Yuri Borisovv副首相は以前、「それは約2兆ルーブルで、主要部分は返済されないだろう」と述べた。
★19、12、18 Russia Beyond
米国カロライナ、フロリダ沖で、ロシアの観測船Viktor Leonov視認。
これは、ソナー用「水紋」を収集する船で、武器はほとんど積んでいない。
前回は2015年にやってきて、情報を集めていた。情報をUp-to-dateにするべく、やってきたのだろう。
・ソ連時代のProject 864に属する船で、6隻あるが、近く交代の予定。
★19、12、16 Jamestown
大砲分野でも近代化進んでいる。
★19、12、4 Jamestown
プーチン、年に2度恒例の軍・軍需企業幹部との会合をソチで開き、海軍にTsirkon3M22巡航ミサイルを配備する重要性を強調。これは巡洋艦、対潜艦に配備される。
大型対潜艦はKalibr,Tsirkon双方を発射できる発射基を備える。Tsirkonは敵の空母艦隊を移動中でも殲滅するのに適しており(1発で巡洋艦を沈める)、陸上施設を攻撃するのにも適している(こういうことを平気で言うのはどうしたことか)。
・Tsirkonはマッハ8で(実験で到達が確認されているようだ)500キロ飛ぶ。米国の防御ミサイルはマッハ2、5でしか飛べないので、無敵である。
・Tsirkonはまだ実験中。遅くとも2025年には配備を始める。
(マッハ8はジェット・エンジンでは出せないだろう。そしてマッハ8のものを精密に誘導することはできるのか?)
★19、12、2 R.G.
来年、カリーニングラードに自動車狙撃師団を配備する予定。(旅団統合?)
∵カリーニングラードはポーランド、バルト双方をにらむ戦略的要衝で、NATOは有事に早期に奪取するだろう。ポーランド、バルト諸国はカリーニングラードに数個の歩兵大隊を近づけている。2020年までに30個大隊、30隻の軍艦、30空軍飛行隊を配備する計画。
★極東 19,11,28
日本海と東シナ海の上空を飛行中のロシア爆撃機に対し、日本と韓国の戦闘機が緊急発進。「国境は侵犯していない」。
★19、11、19 Jamestown
ロシアは黒海での軍事制圧力を見せつけるようになっている。但し力は足りない。
・7月10日にはTu-22M3(Backfire)が、オデッサから60キロのところで、ミサイル発射の訓練をした。
・2014年以来、艦船は34から49隻に増加。潜水艦は1隻から7隻へ。多くは3M-54Kalibr巡航ミサイルを装備。
・黒海の広大な海域で演習を呼ばわり、航行を妨げる。国際法で定められた、沿岸国への事前通報をしないケースもある。
その海域は海底パイプライン敷設地域と一致することが多い。新型の機雷防止設備を実験している可能性あり。
・ケルチ海峡通過が妨害されている。待ち時間は7月の19時間から9月の48、5時間に増加し、経済的損害を与えている。
★19、11、18 Jamestown
2014年2月ショイグは、海軍基地をグローバルにおく意図を表明した。同日、クリミア制圧は始まった。軌を一にするかもしれない。
・10月の核兵器演習Grom2019では、12隻の潜水艦を北大西洋に派遣。明らかに北米攻撃を意図。
・バルチック海向け(これまで非核)に、Kalibr搭載の636、3型潜水艦を建造する計画検討。
・10月30日には、Borei型潜水艦から初めてBulavaを発射。
・ベネズエラは、La Orchila海軍・空軍基地をロシアにオファーしている。
★19、11、15 Jamestown
海兵隊、ソ連崩壊後、縮小していたが、2010年代から復活。戦車も配備。海外のロシア人待避等に使えるようにしている。しかし輸送能力、不十分。Mistralに代わる強襲揚陸艦建造の見通しも立たない。
空軍空挺部隊も同様の増強中。装備、編成(戦車、Sniper、ドローン)はほぼ同じ。海兵隊はいつも予算競争では負けてきた。
・海兵隊(海歩兵)は黒ベレー。(空挺は水色ベレー)
・ソ連崩壊後、戦車を失い、第55海兵師団は、2009年に第155旅団に格下げ。
・しかし2014年には第61海兵連隊が大隊を加えて旅団に昇格(第61と第40旅団あり)。2018年には新たな連隊が、ダゲスタンのKaspiyskにある第177連隊に加えられた。
・2017年には戦闘用車両が新型のBTR-80Aに。2018年にはT-72B3、T-80BVが旅団に加わった。
★19、11、13 Jamestown
軍、ドローンに注力。Tsentr演習でも中心。敵後方の司令部、インフラ等の打撃に有効。(ただし群での運用については言及がない)
Orlan-10は100キロ深部に飛べる。
Forpost-Rはすべて国産部品、ソフト。これはイスラエルのMkⅡのライセンス。
★◇19、11、12 Jamestown, Paul Goble
海軍、造船所は量的、質的に能力不足。老朽艦修理と新造艦建造の任務に堪えない。
新造艦にしても、電子機器等、制裁のために輸入ができなくなったComponentあり、そういうのに目をつぶって納入している。
→ロシア新造艦はカッコだけ。実戦では使えない。
・それは最近進水したAldar Tsydenzhapov巡洋艦について言える。
・2年前、国防省はこれからの2年で35隻の新造艦と言ったが、実際には25隻受領したのみ。しかも国防予算削減で、これからどうなるかわからない。
・造船所は目標を完遂するため、きちんとした検査なしに納入し、国防省も目をつぶって受領。
・Tsydenzhapovの場合、hydro-acoustic機器Zarya-2が、米国のDSP Block and Analog Devices社から部品を購入できず、機能していない。
★19、11、11 Sputnik
プーチン、閣議で、「国防予算減額だが、これは近代化のピークを過ぎため。技術開発は続けろ。そしてNational Project遂行で、軍需産業を活用せよ。1990年代のように、ナベ・カマを作る(軍需の民需転換)ことにはなるな。
機械機器を購入(輸入)するに当たっては、横領がないように」
メディアには、ロシアは国防費が480億ドルで、米、中、サウジ、英、仏、日に次ぐ7位だ、と言った。
★19、11、7 Jamestown,Felgenhauer
10月15ー17日、Grom2019核兵器発射演習。毎年。1990年代にも。
しかし今年は対外宣伝すごかった。外国武官にブリーフィング。
相手が怖がらないと、抑止、威嚇の手段にならない。
★19、11、6 Jamestown
Tsentr2019では、最新無線設備使われた。R-187P1E。周波数を1秒2万回変えることで、盗聴、ジャミングを不可能とする。毎秒7、2キロバイトの情報を伝達。
既存のドンガラに入れればいいだけ。
Tsentr2019では5000人の無線担当で、1500機以上を操作(太辛苦了)。
・戦場用。
・西側では過小評価。
★19、10、31 James,Paul Goble
下院国防委員会は、国防予算の増額を求めて、独自に数字を提示。
委員長は、あのVladimir Shamanov(空挺軍)。これからの3年で1450億ルーブルの増額を求めた。政府案では年額3兆ルーブルで大したことはないし、下院を通らないだろうが。
・議会には軍人が多い。Nikolay Antoshkin, Aleksandr Sherin, Andrey Krasnov, Viktor Zavarzin, Vladimir Bogodukhov, Yury Shvytkin ,Roman Romanenko, Ivan Teterin, Anatoly Vyborny。
うちVyborny が自民党に属しているのをのぞき、全員統一。
★19、10、29 Jamestown
核兵器演習Grom2019。
プーチン出席はこれが初めてではない。
Yevgeny Ilyin大将・国防省国際軍事協力局長代理が事前に記者会見したが、他国の軍隊は参加せず。
・Gromはこれまでも、米国が同様の演習をした直後に行われてきた。
・最初は2012年。今年が最大。これまでは1日で終了。今回は3日。
今回は4艦隊すべて参加。昨年は2のみ。
・昨年はSineva-w、Stantsia-02、SLBM発射。今年はSS18一発(二発目は指令回路作動せず)。Kalibr、Iskander。
アルハンゲリスクの住民は「異常な気象現象」の予告を受けた。超音速兵器だろう。
・軍事ドクトリンによると、核兵器は核攻撃を受けた場合、あるいは通常兵器で国家の存立が危なくなった場合に使用する。
★◇19、10、23 Jamestown
15ー17日、全国規模(西方、南方、中央、東方軍区。及び北洋艦隊)で核のTriad発射訓練。モスクワでプーチンが司令部に座る。毎年の大規模通常演習の後、行われることはこれまでもあった。
・Grom2019という名称。1、2万名、105機の航空機、15隻の水上艦、5隻の潜水艦。
・北方、太平洋艦隊の原潜は、SLBMを発射。北方、カスピ海艦隊の軍艦はKalibr巡航ミサイルを発射。RS-24 Yars(ICBM)も発射して、カムチャトカのKura標的に到着。
・Tu-95Ms長距離爆撃機はKalibr巡航ミサイルをコミのPemboy演習場に命中させる。
・10月17日、太平洋艦隊の老朽原潜DeltaⅢ級のK-44 RyazanはR-29R Vysota(SLBM)の発射に失敗。1発目は成功、2発目は糞づまり。
★19、10、20 The National Interest
新新聞に技師のAndrei Gorbachevskyがインタビューしているのによると、ロシアは射程5000キロの巡航ミサイルを既に有している。しかしこれでは、米国に到達しない。
→原子炉搭載CMで、米国南部から進入するつもり。
このBurvestnikCMは、原子炉等、各部分は実験で成功するのだが、組み合わせると、実験が成功した試しがない。6回とも失敗。
★19、10、10 Jamestown,Felgenhauer
防空・ミサイル早期警戒システム(SPRN)。
最新のレーダーはVoronezh型で、6基が稼働、さらに2基予定。これは巡航ミサイルは捕捉できない。
・空軍の第15特別任務軍がSPRN担当。
・衛星は、ソ連時代のOkoは旧式化。
2020年までに10基のTundraー14F142衛星を配備の予定。これまで3基のみ軌道に。
計画の遅れに対し、国防省はRKKEnergia社を訴訟している。50億ルーブルの損害賠償を求めているが、実際には360億ルーブルを求めているとの情報もある。
★19、10、9 James
ロシアはノルウェーの島にチェチェンの傭兵を時々送り込んでいる可能性あり。
9月27日にノルウェーのAldriMerr軍事情報紙が、Svalbard(スピッツベルゲン)島と本土で、私服のロシア傭兵が目撃されたと報道してロシアの反発。
しかし新新聞は、2016年以来、チェチェンのSpetsnazが活動している、彼らはCadyrov Squadと呼ばれる、と報道。
彼らはロシアのGudermesにあるSpetsnaz大学で訓練された。
・Tsentr2019軍事演習や2016年Ice Camp Barneoで行われた演習では、北極地域では師団、旅団より小さな規模での行動が主で、後者ではチェチェンのSpetsnazの参加が確認されている。
★19、10、9 James
ドローン開発。Sー70 OkhotnikはSu-57とともに飛ぶ。25トンで、遠距離レーダーを備え、時速1400キロで飛ぶ。Su-57パイロットの指令を受ける。
翼ではなく、機体内に巡航ミサイル等の兵器を収容。
2022年には就役するだろう。
・Orlan-30。これは2020年に就役予定。30キロほどの重さ。飛行距離300キロほど。キャタパルトで発射。偵察が主な任務。
(Droneの雲霞隊は開発されていないようだ)
★19、10、8 Foreign Policy,Heil Hauer
Wagner,2018年2月のシリアでのクルド、米特殊部隊との戦闘(クレムリン、知らず)でクレムリンの信を失った。これは大統領選の直前でもあったし。2月7日、600名のWangerがクルドと思って襲ったところ、米特殊部隊もいて、援軍を養成され、300ー600名戦死。
現在、シリアではSchitという傭兵会社の活動も報道されている。Wagnerは優秀な要員を競争相手に引き抜かれ、Schit,Patriot、Vega等の台頭を招いている。
★日経 19,10,1
原子力推進型の巡航ミサイル「ブレウェストニク」は空気を原子炉で加熱し、その圧力をエンジンの動力にする。
★19、10 選択
2010年イスラエルのDroneを4億ドルで購入。Forpostを完成。シリアで多用。
イスラエルは代償として、シリアとイランにS-300を供与しないよう求める。
★19、9、26 James,Felgenhauer
来年の演習はKavkaz2020。ウクライナ近くでもやる。中国軍が参加するかどうか見物。
演習Tsentr。21日に終了。12、8万名、2万の大型装備、600機の航空機、15隻の軍艦(多くはロシア)。
初めて、本格的な国家的存在を敵に想定。「南西部にある国が中央アジアの反乱を助長。戦争状態」。
・中国は、20機以上の軍用機(H-6K 爆撃機含む。核搭載可能)。
・ロシアは70機のIl-76Sを動員。1980年代以来初めての大規模な空挺作戦演習。2台の軍用車両、パラシュート開かず破壊。
★19、9、23 James
演習Tsentr
20日プーチンは視察。1時間弱。
合計12、8万が参加。Vostok2018の3分の1。
・キルギスのジェエンベコフを招待。
・初めて、ロシアのTu-22M3、中国のXian H-6長距離爆撃機が共同演習。テロリスト集団を爆撃。
・インド、パキスタンから小規模兵力が参加したのも初めて。
・◇太平洋艦隊の潜水艦が巡航ミサイル発射をテスト。
・サウジの石油施設襲撃後、ロシアはサウジにS-400を提示しているが、これはDroneには効かない。
・シリアのKhemimim空軍基地、Tartus海軍基地は、次第にロシアの負担に。イランの協力がないと守れない。
★19、9、22 M.K.
ショイグ、7年ぶりに長いインタビュー。M.K.に。
★19、9、18 James
16ー21日、大演習Tsentr。
カアフ、キルギス、タジク、ウズベク、中国、インド、パキスタンの兵力参加。
・煙地帯でのドローン使用。電子戦。
Sー400、SS-300も参加。巡航ミサイル向けのPantsirーS1も参加。
・表向きは対テロ昨年。ロシア南辺に国民国家ができ、1万名ほどのイスラム戦闘員がいるという想定。そこがミサイル攻撃をしかけてきたのに対抗する。
・南方軍区も参加。カスピ艦隊も、精密兵器発射の演習。海兵隊のヘリは、橋頭堡構築のための強襲着陸を演習。
★19、9、10 Regnum.ru, Aleksei Skonkin
東北地方の中国軍は、かつての歩兵だけから、急速に機械化して、戦車、装甲車を備える近代軍に変わった。その編成は極東のロシア軍と同様。
ロシア軍はイスカンデルーMを保有していることで、何とかパリティを維持している。
・2017年中国軍は瀋陽軍区から北方軍区に変更。それまで4軍があった。第16軍が長春、26軍がWeifan、39軍がLyaoyan、40軍がTsinchou。これが3の近代化された軍に代わった。長春に第78軍、Lyaoyanに第79軍、Weifanに第80軍。それぞれに6の汎用旅団。
旅団はそれぞれ2の戦車大隊、2の自動車化歩兵大隊。
・ロシア側は東方軍区に属する。4軍。
第5軍がウスリースク、第29軍がチタ、第35軍がベロゴルスク、第36軍がウラン・ウデ。イスカンデルーMを保有するミサイル旅団。
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